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zoom RSS 1-13 Vision Festival

<<   作成日時 : 2006/12/09 08:45   >>

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1985/8/25リリースの「Vision Festival (journey to saga)」は、
TM初の映像作品の商品化である
1984/12/5渋谷Parco PartVの「Electric Prophet」のライブ映像とPVを収録している


ビデオ発売の計画はかなり早くからあり、
1984年11月に、すでにライブビデオのリリース計画が予告されている
「Electric Prophet」はそもそもビデオ化を前提として企画し、
新人としては多額の予算を得て開催されたものだった
結果的には制作費が数百万かかったと小室が自慢しており、
当時としてはかなりの額だったのだろう
実現はしなかったが、当初は外国までビデオ撮影に行く計画まであった


「Electric Prophet」のチケット発売は9月のことだから、
ビデオ発売の1年前には計画が始まっていたと見て良いだろう
本作は現在ではシングルやアルバムと比べて扱いは小さいが、
当時の小室の中ではかなり重要な作品だったと見られる


1984年末の段階では、アルバムリリースの後にシングルを2・3枚立て続けにリリースし、
それと一緒にビデオも出すと言う構想が示されている
この「一緒」の意味が分かりづらいが、
要するに複数のシングルとビデオを前後して発表するつもりだったのだろう
この2・3枚のシングルという構想が基になって、
7月の「Dragon The Festival」と11月の「Your Song」リリースとなったのかもしれない


ただし制作費を反映して、1時間で9280円という、
中高生ではおいそれと手を出せない値段設定となっている
発売は8/25で、お年玉もとっくにないし、
夏休みも終わりに近づき、
遊びで貯金がなくなっている者も多い時期だ


しかし当時オリコンでは、なんと17位に入ったという
当時はシングルではまだ90位台の成績しか出していなかったことを考えると、
かなりの成績と言えるだろう
音楽ビデオという媒体がそれほど普及しておらず、
作品数自体が少なかったことも考え合わせる必要もあるが、
それにしても映像に力を入れてきたTM NETWORKならではと言えるだろう


ビデオでは最初、宇宙船に乗ったメンバーが登場する
(ただし初めは小室だけ)
服装は宇宙人をイメージしているのだろうが、
かなりイカレている
が、自分は嫌いではない
1987年頃のコスチュームにつながるといえるだろうか


このビデオにはストーリーもあったが、
この元になる脚本は、1984年に企画が立ち上がった時点で、
小室がホテルで監督(坂西伊作か)とともに書いたものだった
おそらくこの脚本は、直接には「Electric Prophet」のライブコンセプトに反映されたものだろうが、
「Vision Festival」制作に当たっても、微調整を加えつつ反映されているのだろう


そのストーリーとは、TM NETWORKが宇宙船の中から地球の様子を観察するというもので、
ライブのシーンのTMは宇宙船から送り込まれた分身という設定だった
これは「1974」の流れを汲むものだという
「1974」は宇宙から到来した「君」を主人公の男性が目撃するというものだが、
ここではTMが「君」を演じるというコンセプトになったらしい


未来から到来したTMが「君」を迎えに来るというストーリーの「Electric Prophet」も、
このコンセプトの延長上に構想されたものだろう
ライブ「Electric Prophet」自体、TMが未来から現在に現れるというストーリーによるものだった
「Vision Festival」ではこのライブ映像に宇宙船内のメンバーの映像を加え、ストーリーを作り出している


「Childhood's End」では現実路線の作風を打ち出したのに対し、
ここでまたSF路線に回帰したことになるが、
ビデオ化前提で開催された「Electric Prophet」の映像を用いる以上、
当初の構想をそのまま用いるしかなかったのだろう
また「Childhood's End」の路線も必ずしもヒットに結び付かなかったため、
SF路線への回帰を拒否する積極的な理由もなかったといえる
そして秋から開始される「Dragon The Festival Tour」も、
本作と同様のストーリーに則って上演されることになった


ビデオではBGMの中で宇宙船内部のコクピットの映像が流れる
このBGMは他の作品に入っていないものである
コクピットに一人の人間が現れて座る
小室哲哉である
小室はモニターを見ながら英語で何かしゃべる
タイムマシンで1974年の地球に降り立つことを述べているようである


「1974」のPVがスタートする
PVの内容については以前「1-6 1974 & メディア出演(1984年)」で触れたので割愛するが、
PV冒頭に現れる宇宙船は、小室が乗っている宇宙船と同じものなのだろう
メンバーが1974年の地球で活動した後、再び宇宙船に吸い込まれてPVは終わる


再びコクピットシーン
今度は小室以外に木根とウツもいる
BGMにライブ音源の「Quatro」が流れ始めるとともに、
3人がぐるぐる回転を始める
意味はよく分からないが、雰囲気は出てる
そのまま場面はライブ映像に移る
このビデオは、ここからが見所だ


「Quatro」から「パノラマジック」への神展開の後、
「Rainbow Rainbow」「1/2の助走」
歌とウツの口が合っていないところがしばしばあるが、
これはビデオの作成方法が関係している
観客のいない状態で開演前の午前中に撮影した模擬ライブとライブ本番の、
両方の映像・音源を合成して使っているのである
もともと「Electric Prophet」自体、
ビデオ撮影を前提に企画されたライブでもあり、
このライブ映像自体が一種のPVの性格も帯びているといえる


場面はまたコクピットに移る
モニターでライブ風景を見ていた木根が、
右手を前に出して「Just For You And Me Now」「Take it to the lucky」と唱える
小室はこれを受けてモニターの方を向いて、
「T・A・K・E・I・T・O・T・H・E・L・U・C・K・Y」と唱える
宇宙船のコンピュータに「Take it to the lucky」と入力しているのだろう
再びカメラが木根に移る
木根、謎のマスクをかぶって、「ウォッ」と言ってポーズを取る


意味分からん(´д`)


それはともかく、場面は再びライブに移る
曲は「金曜日のライオン」
最後にウツが両手を挙げてポーズを取りカットアウト


コクピットに戻ると、小室がショルダーキーボード、木根はギターを取り出している
ここからはライブ会場と宇宙船で一緒に、
「Electric Prophet」を演奏するという設定だろう
音源はライブのものだが、
1番の映像はほぼコクピットシーン、2番はライブ映像、
3番以後はウツが宇宙人の衣装で一人で歌う映像にコクピットシーンを組み合わせた映像となっている


実はこの曲の商品化は、
ミニアルバム「Twinkle Night」に入るよりも、
「Vision Festival」で発表される方が早かった
(その意味で、「Twinkle Night」収録時には、実は新曲でなかった)
会場で4人(メンバー+小泉)が手を振って、
サヨナラしてるところでライブ映像終了


このライブについては、「1-7 Electric Prophet」で触れたので、
曲についてはほとんど触れなかったが、一つだけ大きな不満がある


「1974」を何故入れない??
あの神アレンジを?


いや、製作者の意図は分かる
「1974」のPVが入っているから、
ライブ映像を入れるとダブってしまう
(逆に「金曜日のライオン」のPVがないのは、
ライブ映像が入っているからだろう)
それに12inchシングル「Dragon The Festival」のカップリングに、
「1974」のライブバージョンは入っているから、
これで十分だということだろう


しかし間違いなく「1974」は、
「Electric Prophet」と並んでこのライブの顔だ
ダブってもいいから入れようと言う発想は出なかったのだろうか?
今となっては「TM VISION」で見ることができるが、
昔はこの「1974」を手に入れるために、
大変苦労した思い出がある


だがそれにしても、このビデオのライブ映像はなかなか楽しめる
いろいろ不満はあるが、ともかく商品化してくれたことは感謝すべきだ
問題はこの後のPVだ
名指しすれば、戦犯は「Dragon The Festival」
数あるPVの中でも、TMファンの間で最大の問題作とされる作品だ


このPVを取り上げる前に、その他のPVを触れておこう
「Dragon The Festival」が終わった後、
「アクシデント」のPVが流れる
ほとんど「TM VISION U」のPVと同じだが、
コーラスの部分だけ、
「TM VISION V」の映像(3人の顔が合体するところ)を用いている
「Decade」でもサビの部分以外はこのPVが使われている
(サビはライブ映像)


その後は「Childhood's End」のロングバージョンをバックに、
「Dragon The Festival」PVのロケ地と思われる明け方の草原で、
3人がたたずんで幕となる
うっすらと霧掛かっている風景もあいまって、
この終わり方はなかなかかっこいい
なおこのロングバージョンは、このビデオでしか聴くことができない



さて


問題の「Dragon The Festival」である
あまりにもひどいので、最初から丁寧に解説していこう
ちなみにアレンジは「Zoo Mix」である


木根ギターのアップを背景に、イントロがスタート
目のイラストが浮き上がり、大きくなってくる
眼球の辺りに何かいる
なんだ…? 虎? シマウマ?
なんじゃこりゃ? なんで動物?
と思っていると、場面は動物園へ
イカスイントロやサンプリングボイスを背景に、動物が次々と登場


って待てい! なんで動物園!?
探検家の歌なのに!

ああそうか… Zoo Mix」だ…
ちなみに撮影は東武動物公園で、
撮影日は「Dragon The Festival」リリースの7/21である


この日はTMと120人のファンが一緒にビデオの撮影を行なった
この日は9:30集合だったのだが、
交通渋滞のため撮影スタッフ到着が14:00となり、
それからわずか2時間で全シーンを撮り終えたという
最後は激しい雷雨に見舞われるなど、なかなか大変な1日だったらしい


それにしてもこのビデオ、しょっぱなから台無しだ
しかしイントロもしばらく経つと、メンバーが登場
ふーこれで回復するか…


と思ったのもつかの間、メンバーの背後から手が何本もニョキニョキ…
??(;´Д`)
ファンの女がうようようようよ飛び跳ねて出てくる


歌がスタート! 家紋ドラゴンフェスティバル!
すると、その歌にあわせて、ファン女が順番に現れて、歌う歌う歌う
90年代にやっていたクレアラシルのCMみたいな感じ
(中高生が一文字ずつ発音しているのをつなぎ合わせてるヤツ)
ちなみに当時自分は、あのクレアラシルのCMが大嫌いだった
そんな自分にとって、これは無理
しかも長いし!

お前ら早く終われ!


その後は小川の前で、メンバーがたたずむ
ロケ地は農村のようだ
なぜ冒険家の歌で農村?という疑問は、早くもどうでもよくなっている
しかし農家の前で3人がバンザイするシーンにまたゲンナリ
ちなみにこのロケ地は長野県霧ケ峰高原で、7/19・20に撮影されたものである


歌が始まる あ! 宇宙船シーンだ! 助かった!(;゜∀゜)
♪もどり光り始める歴史の中のフェスティバル!
ウツかっこいいね!


画面が変わる 
♪カモンドラゴンフェスティバル!
工エエェェ(´д`)ェェエエ工工 またあのファン女だ
しかもなぜか長崎の龍踊りの画像が所々入る
これがドラゴンかよ!


間奏 また動物園
2番が始まる またファン女 なぜか花火の映像が入る
もうどうでもいい
投げやりな気分になってきた


Aメロは、宇宙船でウツが歌う
「TM VISION V」のPVの映像も入ったりする
♪歴史の中のフェスティバル フー!


さて間奏だ 憩いの時間は終わった 今度は何が飛び出るか…
ん? 草原だ 木根が踊ってる リズム感ねー
しかもだんだん大きくなってくる
あれ? だんだん人数が増えてくる
あ、あのファン女だ!


場面が変わる
メンバーが地元の農家の方々と触れ合っているほほえましい場面だ
間違ってもエルドラド目指す冒険家たちの、
緊迫した雰囲気は伝わってこない



道路が映る
トラクターが走る
トラクターが通り過ぎた後、小室とウツが現れる
またトラクターが一台通り過ぎる
あれ? 木根? ( ゚д゚)
木根が乗ってる…? (つд⊂)ゴシゴシ


ここで逆回転の音
ギャンギャンギャギャギャンギャンギャン!



トラクター、ドアップ



間違いねえ 木根だ!
何を狙っての所業なんだこれ?


ファンたちがグルグル回りながらかなたへ消えていく、
意図のよく分からない映像の後、
歌が始まって、宇宙船→「TM VISION V」→宇宙船
♪嘉門ドラゴンフェスティバル
で、またクレアラシルタイム
照れて後ろに飛んで逃げていく女もいる


やっとアウトロ
木根が草原を走る 後ろを見て演技くさいジャンプ
後ろをファン女の集団が追ってくる
全員行った後で小室とウツがゆっくりと登場
ファン女は消え去り、PVは完
なんというか、宇宙人ウツ以外は何一つ褒めるところのないPVである


ちなみに「Dragon The Festival」には、
「TM VISION U・V」「Vision Festival」以外に、
もう一種類PVがあり、「All the Clips」に収録されている
曲は基本的に「Zoo Mix」だが、
TV放映用のためか短く編集されている
長いイントロはカットされ、
最初にサンプリングボイスが入った後、いきなり歌が始まる


映像は基本的に「Vision Festival」版であるが、
「TM VISION U」「Dragon The Festival」のPVや、
「1974」のPV、「Electric Prophet」のライブ映像も盛り込まれ、
農村ロケシーンが少ない分、多少見やすくなっている
ただしクレアラシルシーンやトラクターシーンは、しっかり入っている
また、宇宙人ウツが口から火を吹く余計な演出もある


一言でいえば、ライブ映像はなかなか良いが、
「Dragon The Festival」PVで台無し
「Vision Festival」はそういうビデオである
「TM VISION U・V」で、まあまあのPVを作っていただけに、
なぜこんなものを…というのが、偽らざる感想だろう
ただしTMのことを回りに話す機会があるのならば、
ネタとして見ておくのは良いかもしれない


最後に、ネット上で見つけた「Vision Festival」の評価を挙げておこう

・ビデオクリップの部分はちょっと余分な感じがしましたが、当時のライブ映像の部分はとってもよかったです。

・もう20年前のライヴなのだが、それは自分が高校生のときで、しかも懐かしいという気も起こらないくらいの身近な映像です。ま、Dragon The Festival 以降のクリップはさすがに20年前だけどね。

(2006/9/21執筆 2006/12/9・2008/9/28・2010/8/17・2016/12/17・2017/4/28加筆)

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
古いほうから遡って読ませていただいていたため、1-12へのコメントは失礼いたしました。
ZOO MIXの出演者はBEEのメンバーです。ファン感謝的要素が色濃く出されたPVなので、あれはあれで許してあげてください(知り合いも参加してるもので・・・)
N/O
2012/04/29 17:12
出演者はBEEのメンバーって、BEEって会員制だったんですか?
てっきりTimemachine Cafeの会員と思っていました
知り合いが参加している方、初めて知りました
知り合いが参加されているとのことですが(これもすごいですね)、この記事はTM黒歴史を半ば冗談で書いているものなので、そういうものとしてお許し下さい…
青い惑星の愚か者
2012/05/09 03:17
素晴らしい記事を楽しく読ませていただいています。
Dragon The Festival Zoo Mix 見ました。
またもや大爆笑です。いや、本当にTM大好きなんですが、でもなんでこうなんでしょう?(=゚ω゚)ノ
なんでこんなコントみたいな映像になっちゃうんですかね?
だからせっかくのウツや先生の格好良さが台無しに...

そこがTMの良さなのでしょうか???
まっきー
2013/05/03 20:23
Dragon The Festivalは、もはや伝説の域です…
なんでこんなの通しちゃったかなあと思いますが、この大らかさが80年代なんでしょうかね
でもブレイク後も、TMはかっこいいと思ってやっていることが結構外しているというのは、結構あったと思います
まあそれはそれで、スキがあるところがファン心理をくすぐるところではあるのかもしれないですけどね
青い惑星の愚か者
2013/05/04 00:09
続けてコメントさせて頂きます♫
今回はイパネマじゃありませんww
小室が唱えている謎の呪文?はTake it To the Luckyをアルファベットで呼んでるだけだと思います(^^)
ドラフェスのPVを戦犯とはいい表現ですね(^^)
トラクター木根と女はネタにしましたw

ブログ更新を楽しみにしております。
エルレ
2016/10/25 11:34
ああ、なるほど。
ティーエーケーイー…って言ってますね。
最後のシーケーワイははっきりと聞こえます。
どうもありがとうございました!
ちなみにビデオ冒頭の小室さんの英語も気になるんですが、大したこといっていないっぽいし、面倒なので聴き取るのやめました。
青い惑星の愚か者
2016/12/17 19:53

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