1-14 Timemachine Cafe

TM NETWORKのファンクラブTimemachine Caféは、
1984/9/1に設立された
「1974」の部分的ヒットによって、
ファンを組織することが可能になったのであろう
この頃に開催が決定した「Electric Prophet」の動員とも関わるのかもしれない


結成当初の会員は約70人だったという
この頃は規模も小さかったためか、
ファンクラブ会員の「アクシデント」「Dragon The Festival」PV出演など、
メンバーと接する機会も多かったようだ
最盛期には日本最大の組織力を誇るFCと言われた
会報は「Café Talk」というタイトルだった


初期の会報


TMの事務所は松村慶子のジュン&ケイのオフィス(六本木所在)の中に置かれていた
これはTMのマネージメントを行なっていた青木高貴がジュン&ケイの社員だったこともある
Timemachine Caféも同じ場所である
ただ1986/1/15になって、TMは独自の事務所として株式会社オフィスタイムマシンを設立し、
ジュン&ケイと別組織になった(社長は松村)
場所は当初ジュン&ケイの内だったが、まもなく目黒区大橋に移転した


「Café Talk」は1984年12月から1993年1月まで34号発行され、
1993年2月から「UKK Times」と名前を変える
小室が独立事務所を構えるようになったのを受け、
Timemachine Café がウツ・木根・葛城哲哉のFCになったためで、
TMの歯車が狂ってきていることをファンに感じさせる動きであった
この当たりの話は、後に触れる時が来るだろう


TM休止期の1990年5月には、
FCで「The Fanopedia」というデータブックも発売された
TMNリニューアルに向けての、TM期のデータの総決算事業というところだろう
この「The Fanopedia」には、
の発行部数を1989年9月発行のvol.21まで、
全号の発行部数が記録されている
これは言うまでも無くTimemachine Café 会員の規模を示すもので、
TM NETWORKの人気を知る上で重要な資料である


ここでは少し寄り道して、その規模の変遷を見てみよう
なお日付けは会報の発行日だが、実際の発行とは多少ズレがある場合もある

vol.1(1984/12/1)  340
vol.2(1985/2/1)   452(+33%/2ヶ月)
vol.3(1985/4/1)   542(+20%/2ヶ月)
vol.4(1985/7/1)   757(+40%/3ヶ月)
vol.5(1985/9/1)   1051(+13%/2ヶ月)
vol.6(1985/12/1)  1506(+43%/3ヶ月)
vol.7(1986/3/19)  2128(+41%/4ヶ月)
vol.8(1986/6/21)  2353(+11%/3ヶ月)
vol.9(1986/10/14)  2980(+27%/4ヶ月)
vol.10(1986/12/23) 3220(+8%/2ヶ月)
vol.11(1987/3/25)  4100(+27%/3ヶ月)
vol.12(1987/7/6)   6947(+69%/3ヶ月)
vol.13(1987/10/5) 11826(+70%/3ヶ月)
vol.14(1987/11/30) 14464(+22%/2ヶ月)
vol.15(1988/2/29) 25937(+79%/3ヶ月)
vol.16(1988/6/16) 35423(+37%/4ヶ月)
vol.17(1988/9/20) 36577(+3%/3ヶ月)
vol.18(1988/11/30) 39177(+7%/2ヶ月)
vol.19(1989/3/16) 44458(+13%/4ヶ月)
vol.20(1989/6/7)  47848(+8%/3ヶ月)
vol.21(1989/9/1)  48447(+1%/3ヶ月)


まずいえるのは、vol.1からvol.21まで常に規模が増加していることである
TM NETWORKは人気絶頂期だった1989年8月に活動を休止し、
約1年のソロ活動期を挟んで1990年8月にリニューアルの構想を発表する
一般にTMはこれ以後人気が停滞すると言われるが、
少なくとも活動を休止するまで、FCの規模は常に増加していたようである


それを前提に増加率を見ると、最後の一年(vol.16~21)、
「CAROL」期前後には落ち着いてきたようで、
10%を越えることはほとんどない
このあたりで会員の規模は限界近くになっていたと思われる
仮にこの後TMN期に会員数が増えたとしても、
倍増というほどにはならなかっただろう


逆に特に伸びが顕著なのは、
1987年から1988年前半の間(vol.11~16)で、
「Self Control」「humansystem」期、
1年3ヶ月で約9倍になっている
この頃がTM NETWORKの人気の爆発的上昇期だったことが分かる


この間に増えた会員数は3.1万人以上で、
単純計算すれば1989年9月時点での会員数4.8万人の6割以上が、
この時期に加入したことになる
(もちろん実際には脱退・再加入会員もいただろう)


そしてこれについで上昇率が高いのが、実は1985年である
増加人数で見れば月100人程度なので、
あまり過大評価はできないかもしれない
だが少なくともこの時期の活動で、
TMが着実にファンを増やしていたことは確かである


特に1985年9月から翌年3月の半年間が多く、
毎月約200人の新規加入を得て会員数を倍にしている
この間に「Dragon The Festival Tour」があり、
3月には次のツアー「Fanks Dyna-Mix」のチケットが発売される
前ツアーを契機にTMにはまり、
次のツアーチケットをFC優先枠で取ろうと思ったファンは、
案外多かったのではなかろうか


TMはそれまでも地方のテレビ局めぐりなどをしていたが、
やはり全国ツアーの効果は大きかったのかもしれない
一般にTMはFANKSの提唱によって飛躍の契機を得たとされ、
実際に世間で広く認知されるのはそれ以後のことだったが、
熱心なファンの数はそれに先行して増加していたと見られる


別章で触れる通り、11月リリースの「Your Song」が、
それ以前よりもセールスを伸ばしたのも、
アニメ映画のタイアップによる一時的なものではなく、
着実にファン層を増やしていたとことも背景にあったのだろう
(ただし直後の「Twinkle Night」はミニアルバムという媒体ゆえ売り上げは振るわなかったが)
翌年の「Come on Let's Dance」「Gorilla」の成功の一部も、
この頃の地道な活動によるところがあったと考えられる


そして意外なことに1986年には、
会員はこの頃ほどの勢いでは増えない(3~12月で1100人増)
シングルのセールスも4月の「Come on Let's Dance」で1万を超えたが、
11月の「All-Right All-Night」までこの規模を越えることはなかった
この時期に増えたのは、主にシングル購入やFC加入には至らないライトファンだったのだろう
もちろんそうした広範なファンの広がりが、1987年のブレイクをもたらしたのであるが


TMは「EXPO」の頃まで頻繁にファンイベントを行なったが、
その最初を飾るのが、1985年の「Party of TM VISION」である
6/22から7/7まで6箇所、9/1から11/3まで7箇所で行なっている
ちょうど頻繁にTV出演をしていた時期やツアー時期と重なり、
全国を回る機会をとらえて効率的にファンイベントをこなしていたらしい


ただしファンイベントとは言っても、
この頃はファンクラブ限定というわけではなく、
地方のプロモーション活動の一環だったようだ
そもそも全国で1000人程度の規模でファンクラブ限定イベントを開いたところで、
大して人も集まらなかっただろう


「Party of TM VISION」の前半は「Childhood's End」とツアーの宣伝、
後半は「Your Song」の宣伝が目的だったと考えられる
それぞれアルバムのプロモーションや「Dragon The Festival Tour」で、
メンバーが全国を回っていた時期である


PV上映、メンバーのトーク、ファンの質問、プレゼントコーナーなどは、
ファンイベントでお決まりのパターンだったが、
他に「Party of TM VISION」で注目すべきものとして、
小室が撮影したプライベート映像の上映があった


この頃小室は8ミリビデオに凝っており、
仕事の移動中や打ち合わせの風景、ラジオの収録風景、
ライブのリハーサル風景などを、
自ら撮影したり、マネージャーに撮影させたりしていた


余談だが「Tour Major Turn-Round」のMCによると、
小室はこの頃の映像をまだ持っているらしい
当時サポートを務めていたB’zの松本孝弘は、
恥ずかしいから買い取らせてくれとお願いしたという


TMのファンイベントでは、最後に1-2曲演奏をすることが多かった
メンバーのみの演奏のため、シンプルなアレンジになることが多い
通常のライブではあまり演奏しない曲や、
特殊なアレンジをした曲が多く、ある意味で貴重である


たとえば「Twinkle Night」は、
ライブでは「Kiss Japan Tour」の岩手公演と「Tour TMN EXPO」のフォークパビリオンでしか演奏されたことがないが、
ファンイベントではクリスマスにちなんで、
1988/12/24・25の「T-Mue-Needs Summit」で演奏されている


また「Party of TM VISION」では、
「Childhood’s End」に収録されなかった「Time Machine」を演奏している
「Dragon The Festival Tour」では外されてしまったが、
メンバーの思い入れのある曲だったのだろう


TMのファンイベントの回数は、把握しきれない程多く、
今後も逐一紹介することはしないが、
意外と地道な活動を行なっていたことが分かる
最大の組織力といわれたファンクラブは、
こうした活動によって支えられていたのである


2001年以降まともな活動がほとんどない現状を考えると、
うらやましい限りである
tribute LIVEでいいから定期的にライブを開催してほしいという意見を時に聞くが、
個人的には気楽にファンイベントを開くくらいのことをしてもらえればと思う


最後に今までの主なファンイベントを挙げておく
単発のイベントなどは省いている
他にも無料ミニライブ、YAMAHA EOSイベントや個人名義のイベントも多く、
これらも含めるとかなり頻繁になる

・1985/6/22-11/3「Party of TM VISION」
・1987/2/11-12/20「Fanks Summit」
・1988/12/24-1989/2/25「T-Mue-Needs Summit」
・1989/12/29「Fanks The Party」
・1990/8/8-23「Arena Gathering」
・1992/1/14-2/27「Party Pavilion」


なおこの中で「Arena Gathering」は、
「The Point of Lovers' Night」購入者特典としてのイベントであり、
「Party Pavilion」はローソンの販促イベントだったから、
FC主体のファンイベントとは多少性格を異にする
これについては第四部で触れることになるだろう

(2006/9/24執筆 2006/12/11・2008/9/28・2013/1/19・2019/7/31加筆)


CHILDHOOD'S END
ソニー・ミュージックダイレクト
2013-02-20
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この記事へのコメント

N/O
2012年04月29日 17:20
Twinkle Nightは KISS JAPAN の岩手県民会館でもやったような気がします。随分昔のことで記憶は朧気ですが、絶対この日ならやるハズ!とヤマかけてこの日のチケットを取ったもので・・・T-MUE-NEEDSサミットin仙台のチケットを取ったものの諸事情で行けなかった私が、Twinkle Nightを生で聴いた記憶がもし確かならば・・・。
青い惑星の愚か者
2012年05月09日 03:29
はい、そうなんです!
最近入手した史料で、そのことは確認したのですが、今書いている第五部が終わってから、まとめて過去記事を書きなおすつもりで、その時に訂正する予定でした
今直しておきます(汗)
しかし、Kiss JapanのTwinkle Nightを生で聞いたんですね
うらやましいです
なば
2012年09月17日 23:56
http://www.youtube.com/watch?v=sEr7cbEE3ts&feature=relmfu
こんなtwinkle nightを見つけてびっくりしちゃいました★私は歌っているところは初めて見ました♪

さて…最近のTMの活動はまた活発になってきたのでTIME MACHINE CAFEの復活はないですかねえ?私はUTSUファンなのですが、どうしてもソロじゃなくてTMのUTSUファンなんです。TMのファンクラブならまたぜひ入りたいのにな~と思います。事務所もバラバラだし難しいのでしょうか??
なば
2012年09月19日 08:15
後で別の記事を見て気づきました。
you tubeの画像はJan Janサタデーのものなのですね~。
青い惑星の愚か者
2012年09月27日 01:10
Twinkle Nightの映像は貴重ですよね
TM3人の映像はJanJanサタデーしかないはずです
今後もライブで演奏することはないだろうし…
一緒に歌ったYour Songも貴重です
ただこの番組、惜しむらくは、生演奏ではなくカラオケなんですよね

TMファンクラブについては、2008年のツアーのアンケートで、作ったら入会するかという質問欄がありましたよ
当時は25周年に向けてFCを作る案もあったんじゃないでしょうか
今後復活するといいですね

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