3-19 Dive Into Your Body

今週は特に話題がありません
ライブが一ヵ月後に迫りながら、
全然具体的な情報が入らないのはどうかと思いますが…


シンセサウンドつながりで話題を出すと、Perfumeがアルバム出すみたいですね
「コンピューターシティ」で初めて知りましたが、
その後も「ポリリズム」「マカロニ」と、
中田ヤスタカはアイドル向けながら良質なものを出している気がします
capsuleもちゃんとやっているし、油が乗っている感じです
いえ、小室にこういうのをやって欲しいといっているわけではないです
やるならメインをちゃんとやってからにして欲しいので…
えーと、では本題に入ります


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「Dive Into Your Body」は1989/7/21発売のシングルである
次のシングル「The Point of Lovers' Night」が、
TMNリニューアルの前段階としてリリースされたことを考えれば、
これが実質的にTM NETWORK期最後のシングルとなる


ジャケットの表は夏らしく青を背景とし、
メンバーは白のシャツの上に半袖の青系の服を着ている
特に小室は、フリル付きの王子様風のいでたちである
裏は赤・茶系のジャケットを羽織り、少し落ち着いた雰囲気である
表にあるロゴの「DIVE INTO YOUR BODY」「TM NETWORK」は、
「Dress」ジャケットの字と同様に手書き風である



ジャケット裏



カップリングは「Dive Into Your Body (Single Instrumental Mix)」
カラオケであるが、7秒だけ長い
Wikipediaを見てみたら、
「1サビ目からの間奏が、B曲は1フレーズ長い」とのこと
(よく気付いたなあ…)


売上は30.3万枚で、初の30万枚越えを果たした
1989年の年間24位である
タイアップ無しでの結果だから、
この時期のTMの人気をもっとも直接表現する数字と言えるだろう
TMはシングルでは長く、
「Get Wild」の22万の壁を越えることが出来なかったが、
これ以後「The Point of Lovers' Night」「Time To Count Down」では、
30万前後に達するようになる


このシングルは初動9万を越えており、
当時の水準では当然1位を獲得できる数字だったのだが、
リリースが最盛期の光GENJIの新曲「太陽がいっぱい」(7/20発売、年間4位)と重なったため、2位に終わってしまった
ちなみに「太陽がいっぱい」の作曲は、TMの友人の大江千里だった


新曲の少ない夏に発売したこともあり、
10位内には6週チャートインした
(ちなみに「太陽がいっぱい」は6週目にもまだ1位である)
7週目には13位に落ちるが、
これは過去の3枚の12インチシングルのCD化があったためである
「Dive Into Your Body」はその後も9週目まで、
ベスト20にランクインした


「Come On Everybody」以来8ヵ月ぶりの新曲のシングルで、
曲調も売れ線、しかもアルバム先行シングルでもなかったため、
スタッフもこのシングルには期待していたようで、
メンバーも売る気満々だった
「Come On Fanks!!」でも「ザ・ベストテン」へのリクエストを呼びかけ、
1位になったら木根がサングラスを取ると言って盛り上げようとしていた


「Come On Everybody」「Get Wild '89」に続いて、
「Dive Into Your Body」もインパクト重視の音である
イントロのシンセ音などは、
一度聞くだけで頭にインプットされてしまう
シンセの音色も、いかにも小室だなぁという感じがする


ただ前2曲が乗ることに特化したバカ曲という作りであるのに対し、
曲の展開自体もそれなりに楽しく聞くことができる
ちなみに自分はサビが終わったあと、
間奏でシンセが加わるところが好きである


小室がこの曲のデモを作ったのは3月初めで、
小室ソロデビューシングル「Running To Horizon」と同時だった
ウツの怪我でライブが延期となり、空いた時間に作られたのだろう
その後どちらかをTMのシングルにしようということになり、
ウツの意見で「Dive Into Your Body」が選ばれた
そのため両曲は大変似た曲調となっている


音の系譜では明らかにFANKS!! '89の延長上にあり、
ディスコサウンド・ユーロビートを意識したものとなっている
「Dress」では欧米のプロデューサーにアレンジしてもらったが、
小室はそれを踏まえた上で、自分でユーロビートを実践したのである


ウツも交えたレコーディングは、4月初め頃から行なわれた
4/10・11・13には小室哲哉がレコーディングスタジオに入っているが、
おそらくこれも「Dive Into Your Body」の音源作りに関わるものだろう
4/14からは「CAROL Tour」リハーサル、
4/19~28はツアーの日本武道館公演、
移動日を挟んで5/1・2は長崎市公会堂公演、
5/3~5はテレビの生出演が相次いでおり、
この間はほとんど音源作りは進んでいなかったと思われる


その後小室はまたレコーディングスタジオに入ったが、
5/13以後の某日から1週間ロンドンに渡り、
「Get Wild '89」と同じくPete Hammondにミックスを依頼した
ユーロビート路線で行くことを前提とした人選だろう
ただ音は日本でほとんど完成されており、
小室によれば最後の味付けやトラックダウンをやってもらったくらいだという


ここで考えておきたいのは、「Dive Into Your Body」が、
「Lo Spettacoro Comincia Alle 20'e Bellissimo」をイメージ元にしていたという小室の発言である
「Lo Spettacoro Comincia Alle 20'e Bellissimo」はサンバ曲であり、
小室としてはラテン・ディスコのイメージだった


小室はこれをシングルにしようと思ったと言うのだが、
「Dive Into Your Body」にはサンバの色はほとんどなく、
かなり隔たりがある感も否めない
両曲の関係は小室の発言がなければ、なかなか気づかないだろう
「Dive Into Your Body」はデモ段階ではサンバだったものが、
ある段階でユーロビートにアレンジし直されたのかもしれない


もう一つ思い合わされるのは、
リプロダクションシングルの中で「Get Wild '89」が一番受けが良く、
日本人はやはりユーロビートだと思ったという小室の発言である
サンバ起源の「Dive Into Your Body」がユーロビートになったのは、
「Get Wild '89」で得た好感触が関わっている可能性が高いのではないか


とは言ってもその感触とはCD売上ではなく、
リリース前のファンの反応から得られたものだろう
もしも4/15リリースの「Get Wild '89」のCD売り上げが根拠だとすれば、
その反応が現れたのは4月下旬のこととなる
ユーロビートを前提としたPeteへの「Dive Into Your Body」ミックス依頼はこれ以後となり、
Peteに音源を渡すまで1カ月もないことになる
イギリスの売れっ子エンジニアチームへの依頼打診のタイミングとしては、
直前にすぎないだろうか


おそらく小室にもっとも影響が大きかったのは
4/2・3に行なわれたイベント「Thank You TM NETWORK」と思う
このイベントではTMとB'z・Fence of Defenseとのコラボライブの他、
「Dress」試聴会やEOSセミナーが開催された
ウツの怪我以来「CAROL Tour」が中断していた当時、
これがリプロダクション音源に対するファンの反応を直接知る最初の機会だったはずである


その場合、4/13までのレコーディング時には、
ユーロビート路線はおおよそ決まっていたことになる
それはく「Get Wild '89」リリース以前のことだった


さて、TMのアルバムは、
「Rainbow Rainbow」など初期作品はともかく、
少なくともブレイクした「Self Control」以後は、
すべて秋か冬に発売されており、
あまり夏的なイメージの曲がない
その中で「Dive Into Your Body」は、
ブレイク後のTMには珍しい夏的な曲となっている
現在でも夏のTMを代表するのは、おそらくこの曲だろう


そのことは当時メンバー自身も語っており、
夏的な雰囲気を出そうとしていたようだ
さらに当時のTMがディスコサウンドに傾倒していたこともあり、
夏のディスコをイメージしていたらしい
当時小室が会報で語っていることを以下に転載しておこう

今度の曲は、TM にしては珍しく"夏"をテーマにというか、コンセプトに作りました。とは言っても一般的な浜辺や、砂浜とかそういったイメージではなく、あくまでも僕ら TM の考える夏ということで、"はじける感じ"を大切にしています。夏の夜のディスコとか盛り上がっている場所で騒ぎまくっているというか、そんな明るく楽しい雰囲気でね…。だから歌詞の中にも"光のピラミッド 集まる場所 Let's fall in love" みたいなフレーズが出てくるんですが、ディスコとかレーザーの光とか、ワイワイとした雰囲気が伝わるんじゃないかな。


作詞は小室みつ子である
「君の体に飛び込む」という曲名からも伝わる通り、
それまでのTMには珍しいエロティックな歌詞である
夏の開放的な曲調に合わせたものだろう
かつて「Rainbow Rainbow」を作詞したみつ子の本領発揮か
「Self Control」「Seven Days War」など10代向け歌詞とはかなり隔たった雰囲気である

ウォーターサイド花火の下 踊る地上の熱帯魚
吹き抜ける熱い風 ささやくオレンジの唇
階段駆け上がる 日焼けした細い足首
すれ違う肩越しに 誘う視線からみつく
輝くふたつの月 真夜中に昇る太陽
世界の裏側まで 息づく夏があるよ
あざやかなダイビング
Dive into your body We say yeah Feel so good
ときめきのダイビング心騒ぐよ
Dive into your body We say yeah Feel so deep
ひと夜にいくつ奇跡が起きる? Tonight


なお当時TMスタッフは、
この曲でCoca-ColaのCMタイアップを狙っていた
上記歌詞の中の「Feel So Good」のフレーズはそれと関わると言う
(NutRockerさん提供情報)
当時のCoca-ColaのCMのキャッチフレーズ「I Feel Coke」を意識したものだったのだろう
だが残念ながらこの目論見は外れてしまい、
ノンタイアップでリリースされることになった


ウツはこの曲を歌うに当たり、
サビの「あざやかなダイビング」に入る部分を工夫したという
サビに入るところ、ワンフレーズ置いてから歌に入る部分である


このシングル発売後、TMは活動を休止した
次のアルバムは1年以上後の「Rhythm Red」となるが、
その音の方向は「Dive Into Your Body」と逆のハードロックだったため、
「Dive Into Your Body」はアルバムには収録されなかった


その後ライブバージョンやリミックスバージョンが、
1992・1993年に「ColosseumⅡ」「ClassixⅠ」に収録されたが、
オリジナルがアルバムに収録されたのは、
1994年、終了後に発売されたベスト盤「TMN Black」だった
現在では多くのベスト盤に収録されているので貴重ではないが、
当時はファンにとって長く貴重なシングルだった


PVも作成された
現在では「Decade」「All the Clips」で見ることができる
出演者はウツのみで、
泳ぐ女性を背景にウツが踊りながら歌うというもの
外れのない、まずまずの作りではないだろうか
終わりの方ではところどころで、
ウツがスーツ姿でプールにつかり、
女性に囲まれながらにやついているシーンが挟まれる


なおシングルには購入者特典があり、
12インチシングル「Dive Into Your Body」が抽選でプレゼントされた
「12' Club Mix」「Dub Instrumental Mix」が収録される


「12' Club Mix」は当時ラジオでかかったことがあるが、
2004年に「Welcome to the Fanks!」に収録されるまでは、
コレクターズアイテムの一つだった
8分近くあるロングバージョンで、音はオリジナルと同じだが、
イントロ・アウトロや間奏がオリジナルよりも長くなっている
2番の後の間奏では、ウツの「ダイビング」のサンプリングボイスが入り、
その後ではサビの「あざやかなダイビング」から「Feel So Deep」までのフレーズが追加される
ここのところのシンセは大好きだ


この追加箇所はライブでも、
「Camp Fank!! '89」「TMN 4001 Days Groove」「Log-on to 21st Century」などで再現されている
オリジナルにはない部分なので、ライブの特殊アレンジと思う人もいるだろうが、
実は「12' Club Mix」の一部を使用したものである


なお「ClassixⅠ」には、
「Dive Into Your Body (extended 12' version mix)」を収めるが、
これは「12' Club Mix」のリミックスであり、
上記の間奏部分も収録されている


「Dub Insrumental Mix」はインストで、
長さはオリジナルとそれほど変わらない(5分半)が、
タイトルから分かる通り、音が加えられている
高音がイントロから目立っており、
サビの直前でも音が減るなど、けっこう変わっている
この曲のアレンジとしてはもっとも好きである(歌はないが)
このテイクは2009年発売の「The Singles 2」特典ディスクに収録された


「Dive Into Your Body」は、
ライブでは「CAROL Tour」末期と「Tour TMN EXPO」前半の他、
「Camp Fanks!! '89」4公演、「TMN Wild Heaven」2公演、
単発の「TMN 4001 Days Groove」「Log-on to 21st Century」「START investigation」で演奏されている


演奏回数自体は多いと言えないが、
復活直後まではまあまあ演奏された方である
ライブでは盛り上がる曲である
ただ再結成後にはあまり演奏されていない
夏に行なわれるライブが少ないことも影響しているのかもしれない
実際に7月に開催された「Log-on to 21st Century」「START investigation」では奏された


この曲はTM以外のライブでもしばしば演奏されている
ツアーでは、ウツソロの「Tour easy attraction」や、
tribute LIVEの「Spin Off from TM」があり、
ともにDVDとして商品化している


1996/8/18「Tour easy attraction」ファイナルの武道館公演では、
trfのDJ KOOがゲスト出演し、バックでDJプレイを繰り広げながら演奏された
特別ライブでは、2001/9/24「Akasaka Live 20th Party」で、
ウツ・木根による「Wild Heaven」「Dive Into Your Body」が演奏されている


シンセ映えする曲なので、インストでも演奏された
小室は1989年、「YAMAHA BIG EOS DAY」で演奏している
浅倉大介も「YAMAHA EOS Starship」やソロライブで、
しばしばこの曲を演奏している
浅倉のソロアルバム「Landing Timemachine」にもカバーされている
たしかにいかにも浅倉好みの曲である
accessのツアー「Access to Second」の、
1993/12/24メルパルクホール広島公演では、
ウツがゲスト出演してこの曲を歌った


最近では、小室逮捕直後の2008/11/8、
浅倉がクラブイベントで「Dive Into Your Body」をかけた
小室への気持ちを表現したものだろう


(2008/3/4執筆 2008/12/17、2017/7/28加筆)


DIVE INTO YOUR BODY
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1989-07-21
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この記事へのコメント

ボヤッキー
2008年03月09日 12:11
「Dive Into Your Body」といえば 夜のヒットスタジオでの出演をおぼろげながら覚えております 3人が踊る水着女性に囲まれながら演奏するのを見て 爽やかというより 暑苦しさを感じました この時期からなんとなくTMは聴かなくなりました 87年当時の作品をタイムリーで聴いていた私にとって自分好みでなくなってきてる感じがしたので。これ以降のTMの曲は去年一年間で一気に聴きました 今では色んなTMがあるからTMなんだなと思えるようになりましたし沢山のよい曲があることも知りました。TMのことそんなに知っている訳やないんでこちらのブログをこれからも楽しみにしております うんこライブとはなかなか過激やなあとも思うけど ファンであるが故の愛情の表れでもないですかね
蒼い惑星の愚か者
2008年03月10日 00:31
コメントありがとうございます。今日の更新分(3-20 メディア出演)で触れましたが、夜ヒットではTMと女性を絡ませる演出が続きましたね。まあ夏の歌だし、たしかに暑苦しいかも。1987年頃は体温を感じさせない無機質な雰囲気を出していたから、あの頃を基準にするとなおさらと思います。ちなみに私の知り合いも、小さい頃に夜ヒットのその放送を見て、なんて淫らなグループだと思ったらしいです。うんこライブ発言は…期待していたからこその辛口評価です。まあそんなこといいながら、チケットを確保してしまっている自分がいますけど(苦笑)。TK HITS!とかウツ木根ソロとかは最小限にして、TMをじっくり聞かせて欲しいですね。
Cyan
2013年08月16日 01:17
管理人さん、こんばんわ☆
今更ながらのコメなので・・・スルーして下さいね。
少しずつ過去の記事を読ませて頂いてます。
今は3章と4章を一通り読ませてもらいました。
情報が膨大で、覚えの悪い私には全て理解してるのか疑問ですが・・・たくさんの情報ありがとうございます♪
「Dive Into Your Body」ですが、個人的に大好きな曲のひとつです。
当時テレビで(多分ベストテンだったと思う)聴いた時に、小室さんまたいい曲作ったね~って思いました。
曲の始まりから好きです。
ウツさんの歌もビジュアルも最高ですよね☆
小室さんのソロにならなくてよかったです(笑)
で、次の「The Point of Lovers’ Night」を聴いた時は、最初は正直戸惑いましたけどね・・・でも割とすぐに受け入れられました。「Rhythm Red」もいい曲揃いですんなり好きになれましたし、やっぱり小室さんは天才だな~と漠然と思ってました。
またTMとしてのNEWアルバムをそろそろ作ってもらいたいですね♪
青い惑星の愚か者
2013年08月23日 02:56
過去記事のコメントもちゃんと見ていますよ!
Diveの頃はテレビに出まくっていて、個人的にはTMバブル期の象徴的なイメージがある曲です
ウツのランホラがあることだし、小室さんのDiveも個人的には聞いてみたいですけどね(笑

ニューアルバムは来年ですかねえ
2007年以来だから、7年ぶりですか…
つうか、ActionやWelcome Back 2も7年前と思うと、結構驚きの古さですよね
CLASSIXからMajor Turn-Roundの間と同じですもんね

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