4-3 Psychic Entertainment Sound

前回から10日以上経ってからの更新となってしまいました
なんか気が抜けたというか…
まあ更新する余裕がなかったというのもあるんですが(言い訳)


小室さんの判決後、
木根さん・小室みつ子さん阿部薫さん久保こーじさんなど、
小室さんに親しい方々もコメントを出しています
松浦勝人さんも、改めて小室さんをバックアップする意志を表明しています


小室さんの刑確定まであと数日ですが、
検察が控訴する雰囲気はまだありません
「検察側は控訴しない模様だ」とも報道されています


小室さんが刑務所に入ることを望んでいた被害者S様が、
示談に当たり「誠意とは金だ」ということで、
5億円の被害額に対して10億円ふっかけていたという、
耳を疑う恐ろしい噂があるそうですが、
控訴がないともう示談金をふんだくれませんね
大変ご愁傷様です


すでにマスコミでは、小室さんの芸能界復帰を前提に、
これから小室さんの活動がどうなるかという話になっているようです
8月の恒例イベント「a-nation」globeとして復活かという噂もあるようです
どこまで根拠があるかは分かりませんが、
確かにありそうな話ではあります
その他、avex関連ミュージシャンへの楽曲提供の噂なども出ているようです


この感じだと、活動自粛という雰囲気ではなさそうですね
今年下半期の小室さんは、avexを中心として活動することになるでしょうから、
TM NETWORKの活動はあまり期待できそうにないですが、
活動が軌道に乗った時点でTMに戻ってきてくれればと思います
来年くらいにできないかなぁ…


それとTMのvocaloid版CDが出るようです
初音ミクとか、ああいうヤツですね
MySpaceで試聴できます
すでにイベントで先行販売もしているようです
まあ、かなり特殊な世界なので、そんなに話題にもならなそうですが…
私もこの世界はあまり得意ではないのですが、
「Time Passed My By」は結構いいかもしれません

8-BIT PROPHET TM Network Tribute Generated By Chiptune + Vocaloid
発売日 2009年6月3日
価格: 1500円
発売元: VORC Records

01. Electric Prophet (K-> Remix)
02. Rainbow Rainbow (K-> Remix)
03. Be Together (K-> Remix)
04. Telephone Line (Tanikugu Remix)
05. Kiss You (K-> Remix)
06. Time Passed Me By (Kyonomori Remix)
07. Rhythm Red Beat Black (Tanikugu Remix)
08. Come On Everybody (K-> Remix)
09. Self Control (K-> Remix)
10. Still Love Her (Kyonomori Remix)
bonus. Get Wild (Saitone Remix feat. AsianDynasty)


では本題に入ります
今回で一年近く続いていた小室ソロ期は終わりです

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本来ならば今回から、
TM NETWORKの活動再開とTMNへのリニューアルというTM史上屈指の大事件を扱うことになるが、
その前に一つだけ触れておきたいものがある
それは1990/9/21リリースの小室哲哉のインストアルバム「Psychic Entertainment Sound Mr. Maric World」である
時間軸から言えばリニューアル後の話になるのだが、
TMの話はまとめて書くことにしたいので、この点ご了承いただきたい


このアルバムは、事実上小室のソロアルバムだが、
クレジットは「Tetsuya Komuro & Mr. Maric」となっている
「ハンドパワー」でブームになったMr.マリックと小室が組んで作ったアルバムということである
CDのジャケットには、黒地にギリシア彫刻風の男性の裸体像が金色で描かれ、
神秘的な雰囲気を出している


小室とマリックの異色コンビが誕生したのは、
マリックの発言を信じれば、小室から連絡を受けてのものだった
TVを見て小室が「ひらめいた」と思ったという


Mr.マリックは「Digitalian is eating breakfast tour」ファイナルの1990/1/28横浜アリーナ公演にゲスト出演し、
スプーン曲げやお札の浮遊などのパフォーマンスを行なった
これが小室とマリックのコラボレーションの始まりである
レコーディングは2月から始まったが、
横浜アリーナ公演からまもなくのことかもしれない


1990/9/7にはShibaura O'BARで、
小室とマリックによるイベントも行なわれている
アルバムの曲を流しながら、
マリックが「超魔術」を披露するというものだった
事実上のリリースイベントだろう


ただし言うまでもなく、マリックは作曲に関わっていない
最後の「Imagination」だけは、
マリックのセリフが終始入っており、
ここだけが実質的なマリックの仕事と言えるだろう


CDのライナーノートによると、
シンクラヴィア・ピアノ・シンセが小室、
ギター・スティック・ベースが日向大介、
ハンドパワー(笑)がMr.マリックとなっている
CDの曲にハンドパワーを込めたということだが、
つまり趣向を凝らしたマリックのイメージアルバムと考えれば良い


作曲中の小室とハンドパワー注入中のマリック( -д-)


音楽的には、本作が第一期小室・日向共同作品群の最後となる
小室によれば、本作はとても自由に好きなことをやった作品という
一定の売上を要求されるプレッシャーも大きなタイアップもなかったことで、
小室にとっては楽しめる仕事となったのかもしれない


CDのライナーには、マリックのメッセージが書かれている
このアルバムのコンセプトが分かると思うので、全文引用する

 この人と出会っていなかったら今の自分はないだろう。又この本をもっと若い頃に読んでいたなら、今の私は変わっていただろう。
 このように、一つの出会いによって自分自身が強い影響を受けたということはありませんか?
 この現象を、マリックの世界では“誘発”を受けたといいます。私のスプーン曲げをテレビで見ていて、視ていた人が曲がったという体験も同じことです。
 超能力現象や心霊現象をひとまとめにしてサイキック現象と呼んでいます。この現象を見せることによって、誘発をさせるのが“超魔術”です。しかし視覚だけでなく聴覚からも誘発を起こすことが可能だと一人のミュージシャンとの出会いによって私は確信しました。小室哲哉氏がまっ赤に燃える巨大な引石となって、私の心の宇宙に飛び込んで来ました。
 この引石からは強いエネルギーと特別な波動を発しています。このCDを聴いてみて下さい。引石はあなたの耳から入り脳へ、さらに体内をかけめぐります。そして最後に心の中で止まります。心の中から聞こえてくる波動によって、あなたは必ず誘発されます。きっと今まで気がつかなかった自分に出会うことでしょう。
 何度も繰り返し聞いて下さい。きっとあなたは言うでしょう。
 「私は変わった!」と…。


今ではネタとして見られるから良いが、
当時CDを買った頃は、この部分は見ないようにしていた
こんなメッセージを見たくてCDを買ったんではない…と自分に言い聞かせるために
ちなみにこの他にも、
ライナーノートにはマリックによる各曲解説が付いている


実はこのCDが出た頃は、
マリックブームも下火になりつつあった
むしろマリックの「超魔術」がインチキだと、
非難され始めた時期だったのである
(ただのエンターテインメントをそんなことで非難するのもどうかと思うが)


そんなこともあってか、このアルバムは大して宣伝もされず、
ほとんど話題にもならなかった
チャートでは25位、売上は2.2万枚であった


小室としては、マリックブーム全盛期に、
その人気を利用しようと思ったのだろうが、
こんなイロモノのブームが長続きしないことは、
少し考えれば予想できなかったのだろうか


後に小室は、「あの頃は本物と思ったんですけどね」と言い訳している
この見通しの甘さは、以後TMN期を通じ様々なところで散見される
本ブログ第4期の小室は、目論見をことごとく外し続けていくが、
このアルバムはそのスタートを切る一歩だったと思う
(ソロ活動からしてそうだったといえなくもないが)


レコーディングは1990年2月から7月にかけて行なわれた
意外と長期間である
「Rhythm Red」と並行してレコーディングされたこともあり、
全体的にロック風の音となっている
「天と地と」の3ヶ月後のリリースでここまで対極的な音を出してくるあたり、
小室の音の幅を感じさせる
BGMや効果音としても、なかなか雰囲気もあると思う


ただ「Rhythm Red」がハードロックの匂いが強いのに対し、
「Psychic Entertainment Sound」はプログレッシブロック臭が強い
実は小室のプログレ志向にもかかわらず、
プログレ的アプローチで作られたインストアルバムはこれだけである
その点で、プログレ小室が好みの者にとっては、
重宝するアルバムかもしれない


全体としてはいかにもシンセで作った音という印象が強く、
その点が物足りなく感じるところもないではない
(特に「Rhythm Red」と聞き比べると)
アルバム全体が同じような音で構成され、飽きも来やすい
「天と地と」ほど凝っている印象も無く、
プログレという小室手持ちのネタをそのまま出した感もある


ただその分エッセンスとなる小室っぽい展開が濃厚なので、
そうした部分を聞きたい人にはお勧めできるかもしれない
ライブで小室がアドリブ演奏をしたらこんな感じになりそうな気がする


収録曲は全6曲である
一曲目「Relaxation―自己回帰―」は10分ある長大な曲である
いかにもオープニング的な盛り上がりから、幾度も曲調を変え、
終りの4分ではゆったりとした静かな時間が流れる
この静かな部分が「Relaxation」を表現しているのだろう
マリックの解説によれば、心を解放し軽くしてくれる曲だという
この曲は2000年のTM再結成ライブ「Log-on to 21st Century」でも、
オープニングで使われた


二曲目「T-Meditation―超越瞑想―」からは、
平均五分程度の曲が続く
この曲は「Relaxation」と逆に、
序盤は静かな曲調から始まるが、
後半ではテンポが上がり、心地よいキーボードの演奏が続く
小室によれば、プログレでありアンビエントのようでもあるという
メロディアスで、とても好きなナンバーだとのことである


三曲目「Precognition―未来予知―」は、
「時間」をイメージして聞く曲だという
神秘的で壮大な音色は、宇宙空間をイメージしたシーンのBGMとしても使えると思う
私が好きな一曲である


四曲目「Astralprojection―幽体離脱―」
ほとんど効果音だけで始まる曲だが、
輪廻を経た魂の記憶を呼び覚ます曲らしい
なんだか曲名とか解説がいちいち新興宗教っぽくてイヤなのだが、
そこらへんについて気に触る方は読み飛ばしてほしい


五曲目「Inspiration―神霊感応―」
ここまで抑え気味の曲が続いたが、
ここで一気にはじける感じである
アルバムを通して聞くと、キターと感じるだろう
心を高揚させてインスピレーションを引き出す曲らしい


六曲目「Imagination―発光夢想―」は、
このアルバムで最もインパクトが強く、
かつネタになる曲である
(自分はいつもこの曲だけ飛ばして聞く)


抑え目の神秘的な音色を背景に、
マリックがなんか変なことをほざく
しかもステレオを駆使して、
左右に声を振り分けてからささやいてくる


最後にそれを笑いながら全部字に起こして、
本章を終りにしよう

万物は有から 有は無から 全て
ハンドパワー それは光です 超能力 イメージです
頭の中のスクリーンに まず自分自身を強く描くのです
そして空中から 光の玉をつかみ取り
心の中に入れている姿を イメージするのです
心の中が光で一杯になったら その光を右の手のひらに
ゆっくりと ゆっくりと 移動させるのです
そして手が発光するのを待つのです
奇跡は光でやって来ます
この話を信じて イメージして さらに曲を聞いて下さい
あなたの心の奥に眠っている 潜在能力は目覚め
行動力は湧き上がってきます
今あなたは変わります



Mr.Maric World/Paychic Entertainment Sound
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1990-09-21
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この記事へのコメント

M
2009年05月24日 04:28
こんにちは。色々ありましたが蒼い惑星の愚か者さん、ここに集う皆様はお元気にお過ごしでしょうか?
このアルバムは僕は非常に好きなんですが、いかんせんマリック氏の言葉が今となっては何というか^^。
でもこうして3人のソロ期を振り返ってみると裏側には色々な事情が交錯してはいるんでしょうけど、徐々にリニューアルというのは浮かび上がってきている気がします。小室さんの場合は、「天と地と」のインタビュー時に「TMとは違ったものや音となった」というもの。ウツは俳優業に挑戦して、それまでのTMの宇都宮隆はまだ子供ぽい部分が残っていたのに対してTMNだとやっと自覚的に対応できてきたように思います。木根さんはそれまで脇役を進んで実践していて変化した部分というのは小説家としてが新たな面かもしれませんが、ラジオのパーソナリティーをいくつかこなすうちに人柄の良さや温かさを出してこれるようになったというか。
3人それぞれでTMN時では既に変化していた3人であったようにも思います。
そのうえでマリック氏のナレーションを読むと非常に奥が深いなあと感じた次第です。
NAX
2009年05月24日 12:03
実は先週ですがSHIBUYA TSUTAYAで『WORLD HERITAGE』とこの『Psychic Enterrainment Sound』を衝動借りしました(爆)





『WORLD HERITAGE』のSHIBUYA TSUTAYAにあるのは想定外!だったので(^^;;



正直白状しますと『Psychic Enterrainment Sound』は一時期所有してましたが諸事情で手放しました(T-T)







聞いてみるとプログレ的でインストして聞くのはオススメですね~




ひょっとしたらSynclavierで100kHzでレコーディングしてたのかも!




時期的にも『RHYTHM RED』のレコーディングと並行してましたからもしかしたら?と思いますが…





ちなみに聞いた話ですがハンドパワーレコーディングしてた計器の針が振り切れた!らしいです!




真偽は別としてサウンドのクォリティーは第一次絶頂期なのは納得しますね。
ともだろ
2009年05月24日 21:18
いよいよあと1日ですね!
やっとてっちゃんも心からほっとできるでしょうね。
関係ありませんけれど、ユニコーン武道館行けましたか?私は横アリは行ってないんですけど武道館行きました。蒼い惑星さんのおっしゃる通りすごく楽しかったです。TMほどのファンではないですけど私もユニコーン好きなのでまたあの5人を見れてすごく感動しました。
PTAもすごく盛り上がっていてよかったです。でもてっちゃんの判決が違っていたらこんなには楽しめなかっただろうなと思いました。
早く3人がそろったところが見たいですよね。
fe
2009年05月24日 22:54
今晩は。

製作上のエピソードがマリック氏のハンドパワー以外殆どないのが気になりますね。純粋なオリジナルアルバムとして売れば、またそれなりに売上向上したと素人ながら思うのですが…。

最後の2曲以外は、音が純粋にテクノポップですね。それでありながら、曲調を一変し、音のイメージを統一し、突如ギターを挿入する所にプログレを感じました。

私も早くTMの3人が見てみたいです。どんな形になるかわかりませんが、松浦社長も「大将からクリエイター」に変わりつつあるとコメントされているため、一人の職人として、制作者として、アーティストとして、これからどんなコンセプトをTMで放つのか、楽しみです。
アザラシ
2009年05月25日 16:26
この『Psychic Enterrainment Sound』って不思議な経緯で生まれたなって思います。実はTMとして初めてベストテンで出演した時のこと、てっちゃんは「ウツ以外の男性には曲を作らないんです。」と言ったことがあります。だから、よく『Psychic Enterrainment Sound』が生まれたなって思いました。

弁護側も検察側も控訴しないことを発表したそうです。そのため26日の午前零時をもって執行猶予が確定するそうです。時間はかかるけど、TMの3人揃って姿が見られるのも現実のものになりそうです。早く見てみたいです。
まっちゃん
2009年05月26日 19:52
執行猶予が確定して安心しました。一日も早く三人揃った姿を見たいですね。
そういえばありましたね、マリックとのアルバム…当時は少ないお小遣いの中から買うのを断念したっきり存在を忘れてました(笑)早速探そうと思います。今思えば、RHYTHM REDの頃が一番TMに夢中でした。高1の冬に地元広島で三列目で見たのを今でも忘れられません。あぁ…TMのライブが恋しい。TMが完全復活したら息子と一緒に行きたいです。
蒼い惑星の愚か者
2009年05月27日 23:10
>Mさん
TMNで復活した時には、CAROLの頃とは結構違う雰囲気は出ていましたよね
風貌が変わっていたという外見的なものもあるんでしょうけど
ウツの俳優業は…そう考えると成果あったんですかね?(笑)

>NAXさん
おおー すごいシンクロですね!
BOXはもちろん、マリックが置いてあるレンタル店があるのは驚きです
ハンドパワーで針の話は笑いました
何を測っていたんでしょうか(笑
ちなみにマリックのアルバムもシンクラビアですよ

>ともだちさん
ユニコーン武道館行ったんですか!
私も行きたかったのですが、チケットが取れませんでした…(涙
でも楽しんでこられたようで、良かったです
次はTM見たいですね
蒼い惑星の愚か者
2009年05月27日 23:30
>feさん
宣伝しなかったこともありますが、エピソードないですよね
Time To Count Downリリース直前で、当時も完全スルーでした
このアルバム、私は全体としてはプログレ(特にジャーマンプログレ)っぽい雰囲気を感じますが、個別に聞くと、T-MeditationとPrecognitionは確かにポップ的なメロディだし、Astralprojectionは天と地とっぽいですね
Relaxationの印象が強いので、プログレ的な要素を強調し過ぎたかもしれません

>アザラシさん
小室さん、CAROLで極めてしまった感のあるTMの先へ行くために、カリスマを感じた人とのコラボに熱心だったのかなと思います
電気グルーブやV2も同じベクトルだったんでしょうし
あまり実は結びませんでしたけど…

>まっちゃんさん
マリックのアルバム、今となっては普通に店頭で買うのは難しいかもしれません
投売りのコーナーにまぎれている可能性が高そうですね
あとはちょっと高いけどamazonの中古でしょうか
執行猶予確定しましたね!
この件は次回更新で言及しようと思います

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