7-18 メディア出演(2004年)

思わぬところで、久々の小室さん情報です
8/1開催の「 FUTABA 1 DAY SUMMER SCHOOL」という、
福島県双葉郡の中高生交流を目的とするサマースクールに講師として登壇しました
いわき経済新聞のサイトに、写真付きのレポートが出ています


このイベントでは、双葉郡内の中学校・高校の在籍者から学校単位で参加希望者が募られました
その分の募集については、
すでに学校を通じて行なわれていたと思われますが、
その他に震災前に双葉郡内に住んだことがある中学生・高校生も参加資格があり、
さらに福島県内の他地域からも10人ほど募集されました
この募集は7/20にweb公開され、7/26に締め切られました
(すでにサイトは消えています)


このイベントで開催されるワークショップには5つのコースがあり、
その一つに「小室哲哉と音を創ろう」という企画があります
ウェブサイトに出ていた企画の趣旨文は以下の通りです


令和元年、僕らの夏曲。
皆んなでワイワイ創れたら、スゴい思い出になるだろうな!
(スマホ1台あれば曲が作れる!「音楽大好き」「曲作りに 興味がある」 「スマホやパソコンを使うのが好き、得意!」 な人大集合。小室さんと一緒に曲作りに挑戦しましょう!)


どうやら小室さんが中高生と一緒に曲を作る企画だったようです
いわき経済新聞のレポートには、以下のように書かれています

小室さんのワークショップでは、楽器や音楽活動の経験がある生徒を中心に、小室さんのリードで作詞と、アプリを使った作曲体験を行った。生徒たちから出てきた言葉とフレーズを小室さんがつなぎ合わせ、1曲を仕上げた。参加した生徒からは、「授業で『東北の曲』を作っているが、小室さんの言葉やフレーズの選び方はとても参考になった。言葉に触れることの大切さを知った」「小室さんが来ると知って、両親がすごく喜んでいた。今日の授業のことを伝えたい」と興奮気味な感想が聞かれた。小室さんは、「みんな音楽が純粋に好きなんだなということを実感させてもらった。僕も久々に元気をもらった」と笑顔を見せた。



今回は公式サイトでもレポートでも、
小室さんの肩書は「音楽家」とされています
引退はしていてもミュージシャンとして扱われていました
イベントのコーディネーターは秋元康さんでしたが、
レポートに引用される秋元さんのコメントによれば、
「小室さんに関しては、引退しているがボランティアということで受けてもらった」
ということのようです


正直私は秋元さんには何の関心もないのですが、
引退直前の「ラストアイドル」での登用といい、
まさかこんなに小室さんのために動いてくれるとは思いませんでした
同世代の戦友という意識なんでしょうか
ありがたいことです


今回のお仕事は、あくまでも単発の講師としての登壇で、
今後音楽活動を再開するという話ではありません
しかし自信を失ってつらそうにしていた頃と比べれば、
今はかなり良くなってきているのかもしれません
人前に出ても良いと思うくらいには…


なおいわき経済新聞の公式twitterでは、
小室さん直筆サイン入りのメッセージの写真が公開されています
「僕も久々に元気をもらいました」と書いています
人づてではなく小室さんの言葉が届けられたのって、1年以上ぶりですよね
すぐには無理でしょうが、今後さらに何らかのアクションが起こればいいなあと思います


そしてもう一つ、気になる単発企画の情報が入ってきました
1979年デビューのSPEEDWAYが40周年を迎えるということで、
8/28にマイナビブリッツ赤坂で、
SPEEDWAYの一夜限りの復活ライブを行なうというのです
さらにフォークパビリオンも同時に行なうとのことで、
ライブタイトルは「SPEEDWAY 40th ~☆Folk Pavilion☆もやるよ!!~ 」となります


参加メンバーは木根さんとウツの他、
岩野光邦・樋口潔志・荒井克己・河鰭良成(ハタ☆ケン)さんです
1996年の復活ライブ「Only One Night Dream Away」の時と同様、
小室さん以外のSPEEDWAYメンバーが集結します
(ただし1996年に参加したドラムの杉本ユウさんはご逝去されました)


さらに今回は浅倉大介さんも参加します
1996年にもキーボードで嶋田陽一さんが参加したので、
その代わりかもしれませんが、
フォークだけの出演かもしれません


しかしそもそもフォークパビリオンは要るかなあ?と思いますが…
本気でやればSPEEDWAYの曲なんて1回のライブで全部演奏できちゃうはずですが、
1996年にも時間の半分くらいがトークやコントになっていました
今回も持ち曲の半分くらいしかやらないのかもしれないです


このライブ、開催告知が7/18で、
7/28までmagneticaでFC先行受付をした後、
8/10から一般発売とのことです
(現在はローチケでプレオーダー受付中)
8/28という公演日を考えると随分急な日程のようにも思いますが、
FC先行でほとんど全部売っちゃうんでしょう
FCがなくなった木根さんのファンには、なかなか厳しいですね
ウツFCの会員でも、これはなかなか当選確率低そうですけど


今回この企画が立ち上がったのは、
TM35周年の埋め合わせとして、
せめて動けるウツと木根さんで特別企画をやろうと思ったのでしょうか
そこらへんの真意はライブでも少し触れられるかもしれませんが…


その他、ウツは秋ツアー「Dragon The Carnival」のFC先行予約が終わり、
現在一般先行予約を行なっています
木根さんは「2626ツアー」の最中ですが、
去年年末と同様に、今年も羽田空港のTIAT SKY HALLで年末ライブを行なうことが決定しました
12/14(1公演)・15(2公演)の開催です
また7/16には静岡放送「聴くディラン」
7/31にはFM星空ステーション「あべ静江と太田美知彦のYou&Me」に出演しました


最後に、少しずつやっている過去記事再追記、
あれから1986年分まで終わりました


以上、近況整理でした
では本題に入ります

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2003年年末になって、
シングル「NETWORK™」・アルバム「Easy Listening」・DVD「Live in Naeba」のリリースや、
横浜アリーナライブ「Double-Decade “NETWORK”」の開催など、
TM NETWORK20周年に関わる様々な情報が公表された
ファンもTMがようやく動き出したことに喜んだだろう


こうした中、4/21の「Double-Decade "NETWORK"」の会場では、
木根の「新・電気じかけの預言者たち―新世紀篇―」の発売が告知された
発売は「Double-Decade Tour」開始直前の5/14である


木根は2000年、「Tour Major Turn-Round」に合わせて、
「続・電気じかけの預言者たち」を刊行していた
TMの活動再開という商機に合わせてそれまでの活動を総括するという方針が続いていたことが分かる


「続」では1997年から2000年、
TM再始動の準備期間から「Tour Major Turn-Round」開催までが扱われたが
「新」では2001年から2004年、
「Rendez-vous in Space」開催から「Easy Listening」制作までが扱われている
対象となる期間の長さはあまり変わらないが、密度の差は大きく、
TMの活動がいかに断片的なものだったのか知ることもできる


なお木根は「新」の発売の直後に、
さらなる続編の刊行予定も発表した
当初は秋刊行予定だったが、12/4に延期され、
タイトルは「真・電気じかけの予言者たち―眺望篇―」となった
これについてはまた章を改めて触れることにしたい


TM3人は2月頃からメディアにも出演した
たとえば1/28には、FM各局の収録を集中的に行ない、
また2/5には打ち合わせの前にFM YOKOHAMAの収録を行なっている
小室がレコーディング中で時間がなかったため、
広報活動はまとめて行ないたかったのだろう


これらはDJ DragonがDJを務めたJ-WAVE「SUPER LINE 'J '」を除き(2/7放送)、
シングルリリース日の2/25前後に放送された
特に2/16にはFM YOKOHAMAで「STAR DAYS」と題し、
3本の番組に出演するなどの厚遇を受けている(すべて録音)


2月半ばにレコーディングが終わると、
改めて3人でのメディア取材が行なわれた
2/24には「Keyboard Magazine」「CDでーた」など各誌のインタビューがあった
(つまりこの時期に発売された各種雑誌のインタビューはすべて同じ日のものである)


特に新星堂では無料配布ペーパー「pause」の特別版を発行し、
一冊まるごとTM特集を組んでいる
当時のTMでもこれくらいの扱いをしてくれたのは、嬉しいことである

7-18.jpg
「pause」表紙。この写真は2012年avex移籍の頃までよく使われていました


2~3月には他にもウツ・木根の単独でのラジオ・テレビ出演はあるが、割愛する
TMは4月にもラジオとテレビに出演している
3/24のアルバムリリースと4/21の横浜アリーナライブに挟まれる時期であり、
全国ツアー「Double-Decade Tour」決定とチケット発売も視野に入れたものだろう


まずラジオでは、JFN系列の全国各局で、
「スーパーエディション」の4月第1~4週のパーソナリティをTMが務めた
この番組は30周年ツアー「Quit30」の時にも、
2014年10月に4回に渡ってTMがパーソナリティを務めている


残念ながら私はこの番組を聞いていないのだが、
「Easy Listening」に関わる話を聞けたはずである
ただ収録は4回とも3/11なので、
横浜アリーナの具体的な話はあまりなかっただろう


テレビ出演については、4/17フジテレビの「ミュージックフェア21」がある
この時期の唯一のまともなテレビ出演である
再始動後は活動再開のたびに一回だけテレビに出演して、
新しい活動を紹介するというパターンが続いている

・2000「Major Turn-Round」「ミュージックステーション」
・2002「Castle in the Clouds」「FUN」
・2004「Easy Listening」「ミュージックフェア21」
・2007「SPEEDWAY」「みゅーじん」
・2014「Quit30」「どぅんつくぱ」


「ミュージックフェア」は河村隆一との共演である
TMは番組前半で過去曲メドレーとして、
「Get Wild」「Love Train」を演奏し、
番組後半では新曲として「Screen of Life」を演奏した
「Get Wild」「Love Train」は2番がカットされたショートバージョンである


事前の番組告知ではさらに「(Self Control)」という微妙なものも入っていたが、
これは「Get Wild」のアウトロと「Love Train」のイントロの間に、
「Self Control」のサンプリングボイスが入るためである


「Love Train」は過去曲の一つとして演奏されたものだが、
実はこの時に披露されたのは「Easy Listening」収録の「Extended Mix」であり、
実質的には新曲である
半リミックス版という新譜の形式を、
新作アピールにうまく利用した形になっている


それにしても3曲10分の演奏を放映してくれるのは、
この時期のTMでは破格である
しかも懐メロミュージシャンとしての扱いでもない
おそらく2015年のドキュメンタリ番組「Master Tape」を除けば、
再始動後のTMがもっとも厚遇された例だと思う


当時一般化していた準バラエティの音楽番組ではなく、
このような真面目な音楽番組に出演できたことは、
TMにとって幸運なことだった
小室も当日朝まで音源を作るほどの気合いであり、
番組最後にはコメントで、
「今のこの時代に音楽をきっちりと作ってる番組で、感心しました」
「PVを作るくらい一生懸命やってくれてるでしょう」
などと言っている


演奏の前後にはTM・河村と司会の恵俊彰・鈴木杏樹のトークもあった
その中で、河村がデモテープの話をしている時、
TMに話が振られた時の話は結構面白かったので、
一部を転載しておこう

小室「ぼくなんて(歌が)うまくないので、デモテープ聴く人、大変なんですよ。ウツとかもそうですけど」
恵「宇都宮さん、最初の小室さんの声を聞くんですか?」
ウツ「そうですね」
恵「それはどんな感じなんですか?」
ウツ「え? 言いづらいっすね…いやいや、そんなことないっすけど(笑)。でもあの、一番二番結構違ったりとか(←音程が狂ってるから?)」
恵「これはあまり世の中に出ていないですよね」
小室「音楽業界でぼくの下手な歌謡曲をどのくらいの人が聞いているか分からないですよ、ええ」
木根「でもぼくは、サイケで好きですけどね」
鈴木「サイケなんだ」
小室「ホント何百人の方が持っていると思いますよ」
恵「小室さんのその、聞きたいなあ」
木根「ああ、あげますよ」
鈴木「いやいやそんな」


出演はTM3人と葛城哲哉の4人で、
「Double-Decade “NETWORK”」と同じ編成である
小室は白黒チェックのシャツの上に黒の上着、
ウツは黒のポロシャツに茶色の上着、
木根は柄物のTシャツにグレーのジャケット姿である


ステージには中央にシンセを並べた大きな四角い台があり、
そこで小室が演奏している
その前・右後ろ・左後ろにはそれぞれ120℃の角度で小さな台が置かれ、
それぞれウツ(前)・木根(右後ろ)・葛城(左後ろ)が立っている
司令塔の小室を中心として、
ボーカルとギターが3方向を向いているという構図である
なかなかかっこいいと思う


1曲目「Get Wild」は基本的にオリジナルに準じているが、
この時期に特有のトランス風の強いキックが入っており、
その点では4月の「Double-Decade “NETWORK”」に近い
ただイントロに「ゲゲゲ」のサンプリングボイスが加わっているなど、
「Double-Decade “NETWORK”」とは異なるアレンジである
番組収録日は3/23でライブまで1ヶ月あることを考えれば、
この時にライブ用トラックが披露されたが、
後に変更が加えられたのかもしれない


「Love Train」「Screen of Life」は一部カットはあるが、
それぞれCDと同じアレンジである
「Screen of Life」はシングルバージョンで演奏された
当時はまだライブでも披露されておらず、
演奏シーンはこれが初披露となった
もちろんこの曲がテレビで演奏された唯一の例である
アウトロは一部カットされたが、歌はフルコーラス演奏されている


4/21の横浜アリーナライブ以後は、
6/24・25「Double-Decade Tour Final」まで、
メンバーがスタジオに赴いて取材・収録を行なうことはほとんどなかった
(ワイドショーなどが楽屋でインタビューをした例などはあるが)


そのような中で小室哲哉は「Double-Decade Tour」を控えた5/3、
「徹子の部屋」に一人で出演している
当然TM20周年のプロモーションが目的だったはずだが、
この時はTMの話はほとんど出ず、
話題はほぼKEIKOとの新婚生活だった


一応CM明けの最後の時になって黒柳徹子が、
「さて、ベストテンでもよくお会いしたんですけど、小室さんはTM NETWORK、20周年ですって今年?」と話を振って、
「Live in Naeba」の映像を少しだけ流したが、
全部合わせて1分程度である
おそらくスタッフが新婚話だけで終わるのはまずいと言って、
CM中にお願いしてTMの話をねじ込んだのだろう


小室がTMの話をしたのは、エンディングテーマが流れる中で、
黒柳が「「NETWORK(Easy Listening)」10曲入りってのが出たんですよね、TM NETWORKの」と言ったのに対し、
「そうですね、20周年記念でね。コンサートもまたあるんで」と言ったのが唯一である
(なおこれに対する黒柳の対応は「そうですか」だけ)
いったい小室はどういうつもりだったのだろうか


以上の地上波の番組の他、有料番組だったからプロモーションの効果は薄かっただろうが、
4/29にviewsicで「TM NETWORK 20th Anniversary SPECIAL」が組まれ、
1日かけて「final live LAST GROOVE」に至るSONY期TMの全ライブビデオが放送された


ライブビデオ自体はすべて商品化されていたものなので特に意味はないが、
その間にスペシャルプログラムとして、
「TM VISION」の映像の一部が放映された
また番組のエンディングには、
「Double-Decade “NETWORK”」のリハーサルシーンと、
ライブのオープニングシーンが合計2分程度流された


この番組の制作はSONYだった
そのためSONY時代の映像が大々的に放映されたわけだが、
実はTMの20周年の活動が始まるのと並行して、
SONYも過去の遺産を利用して商売を始めていた
それまで商品化されていなかった「TM VISION」が放映されたのも、これと関わっている


SONYはこの時以後、TMの活動再開に合わせて、
過去の未発表音源・映像を含む商品や、
リマスター音源・アップコンバート映像のリリースを繰り返すようになる
その多くは商業的な意図のみで制作された意義の低いものだったが、
すべてがまったく無意味だったわけでもない
特に「TM VISION」の公開は、
意味のあるものの一つだった


SONYの便乗商法は2004年度末、つまり2005年3月にまで及んだ
次章ではその中で、2004年春に行なわれた企画について見ていきたいと思う

NETWORK -Easy Listening- - TM NETWORK
NETWORK -Easy Listening- - TM NETWORK

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