7-20 Double-Decade "NETWORK" in YOKOHAMA ARENA①

長らく放置していてすみません
本当に時間がなくて、今も全然ない状態です
しかしそんな中で、貴重な土日を費やしてしまいました…
10/19・20、ウツの「Dragon The Carnival」の名古屋・大阪公演に行ってきたのです


もともと大阪は押さえていたのですが、
TMをいっぱいやるらしいと聞いて、急遽名古屋も押さえました
今回は地方公演もチケット難民が出ているようですね
まだツアーは終わっていませんが、
とりあえず両日のセットリストをコメント欄に書いておきます
今回は日替わり曲もあります


レア曲も含めてTMの過去曲を演奏するという内容は、
かつての「tribute LIVE」と同様ですが、
多くはサポートメンバーによるアレンジが加わって現代風に変わっており、
オリジナルに忠実な「tribute LIVE」よりははるかに楽しかったです
私の周りの観客も楽しそうでした


ネタばれは見たくない方も多いでしょうから、
具体的な内容は書きませんが、
選曲は思っていた以上にマニアックでした
セットリストを見て「この曲なんだっけ?」と思うのがある方も、
結構いらっしゃるんじゃないでしょうか(特にSE)


今回ウツはサントラや企画盤も含めて、
過去の作品を網羅的に聴いたそうで、
その中には初めて開封したものもあったそうです
だからこんなバージョンをあえて出してきたりしたのかぁ、
というのもいくつかあります


いくつか小ネタ的な演出もありました
特に某曲では30周年のライブ演出を意識した映像が流れ(№19)、
個人的にはここで一番うるっと来ました
ウツもこの曲が一番やりたかったそうです


ウツのメッセージとして、「ぼくなりの35周年」という言葉がありました
TMでできなかった35周年をソロでやってみたというところでしょう
そういやTM25周年がなくなった時も、
ウツはソロで「SMALL NETWORK」をやってくれましたよね


ただしパンフによれば、今回はあくまでもウツならではものにしたいと考えたそうです
ウツ個人が振り返るTMということなんでしょう
微妙な配慮も感じられる表現ではありますが、気持ちも分かります
ツアーは来月まで続きますが、参加する方はどうぞ楽しんできてください


少し前には、ウツ恒例のFC向け年末ライブが告知されました
12/28ヒルトン東京お台場で「Fan Party&Live Through2019」のタイトルです
また8月のSPEEDWAYライブの特注Tシャツが、9/3から通販で受付が始まりました
これ、締め切りが書いていないのですが、特にないのでしょうか


木根さんは10/6を以て、「2626ツアー」が終わりました
12/14・15には去年と同じ羽田空港TIAT SKY HALLで、
年末ライブ「ニューロマンティックシアター」開催します
メールマガジン会員はすでに先行予約が始まっています


11月にはイルコルティーレ三軒茶屋で、
「劇場版『ユンカース・カム・ヒア』上映会&トークLIVE」が開催されます
上映105分+ライブ30分の予定みたいです
なんと大谷香菜子さんも出演だそうです
ユンカースの思い出話を語るんでしょう
当初は23日のみの予定でしたが、
チケットの売り上げが好評なのか、24日にも追加公演が出ました
その他、ライブやイベントのゲスト出演なども数件あります
9/7には高崎ラジオの「&RADIO」に出演したそうです


以上がソロの近況ですが、その他にTMの話題もあります
TMデビュー35周年に当たり、ベスト盤をリリースするというのです
「Dragon The Carnival」初日の9/22に発表されました
うーん、またベストか…


今回はリリースに先駆けて、
「FANKSが選ぶ、TM NETWORKソング10曲」の投票を公式サイトで受け付けています
趣旨は「新時代・次世代に伝えたいTM NETWORKの名曲」を選曲することだそうです
投票できるのは、1人1回10曲です
投票期間は10/1~12/31で、結果発表は1月下旬というので、
リリースは年度末の3月頃でしょうか


ファン投票ベストは2004年にも「Welcome to the Fanks!」がありましたが、
その時と異なるのは、様々なバージョン違いやシングル曲も選べるようになっていることと、
ROJAM・R&C・avex時代の楽曲も選べるようになっていることです
(大部分のライブ音源とシングルカップリングのインスト音源は不可)
これまでの濫造ベストはすべてSONY時代楽曲のみでしたが、
ようやくROJAM期以後の楽曲も含むオールタイムベストのリリースが実現することになります


2013年にライブ会場限定で販売されたシングル「Green Days 2013」およびカップリングの「I am (TK EDM Mix)」も、
今回の投票対象になっています
配信すると言われながらこれまで放置されてきましたが、
ようやく一般発売の可能性が出てきました
まあしかし「Green Days」はともかく、
「I am (TK EDM Mix)」は難しいかな


ライブ会場で販売された「Get Wild 2015」とカップリングの「Children of the New Century -Final Mission-」も、
すでに配信はされていますが、CDの形でほしい方もいらっしゃるかもしれません
また配信しかなかった「Just Like Paradise 2015」「Get Wild 2017 TK Remix」も入っています
(最初入っていないと書いたのですが、入っているとのご指摘を受けて訂正)


おそらくほとんどの方が持っていないであろう「Major Turn-Round (Slowdown Mix)」も候補に入っています
しかし楽曲の長さもあり、これが投票で上位に入ることは多分ないでしょうね
その他「Vision Festival」収録のライブ音源「Quatro」が候補にされるなど、
いまいち基準や意図が分からないものも含まれています


今回ファンの間では、「Green Days」及びROJAM期シングルに注目が集まっているようですが、
個人的にはアルバム「Easy Listening」収録テイクとはまったく別物の「Castle in the Clouds」「君がいる朝」「風のない十字路」「Screen of Life」「Take it to the lucky」の5曲のシングル版(特に最初の3曲)をなんとか救済して欲しい気もします
しかしもともとそんなに人気もないし、多分入らないでしょうねえ
他に今回救済されないと忘れられてしまいそうな曲を挙げれば「Memories」でしょうか
うーん、こっちはもっと厳しそうです


気にかかるのは、シングルとアルバムがまったく同じ音源の場合、
ちゃんと集計では同じものとしてカウントされるのかという点です(投票欄は別)
逆に「金曜日のライオン」「1974」のように、
タイトルは同じでもシングル・アルバムでアレンジが異なるものもあります
こうしたものはちゃんと判別されるのでしょうか
また「Get Wild」のように大量のアレンジ違いがある場合、
票が分散して不利になるようにも思います


今回の投票を踏まえてリリースされるベスト盤が何曲入りになるのかも気になります
1枚でのリリースだったら、ROJAM期以後の音源はほとんど入らないでしょう
多分2枚組か3枚組になるんじゃないかと思っていますが、
告知は投票が終わった年明けにでもあるものかと思います


以上、近況整理ということで、
一応ベスト盤についてまとめてみましたが、
実は私は既発表音源の組み合わせがどうなろうと、
特に興味はありません
「Green Days 2013」「Get Wild 2015」もすでに持っていますし、
多分投票もしないし、投票がどういう結果になろうが、買うこともないでしょう


ただ先の「Welcome to the Fanks!」が、
リリース告知後に後出しでボーナスディスクを付けてきた前例があります
今回もボーナスディスクは難しくても、
ボーナストラックくらいはあるかもしれません
SONYお得意の商法ですしね
とはいえいずれにしろ年明けまでは分からないと思いますので、
適当に見守っていようと思います


他の話題として、実写版「シティーハンター THE MOVIE 」のスケジュールが、
色々と発表されています
吹き替えの声優はアニメ版とは変わるようですが、
アニメ版の冴羽役の神谷明さんや香役の伊倉一恵さんも、別の役で出るそうです
公開日は11/29で、10/20にはTOHOシネマズ日本橋で試写会も行なわれました
「Get Wild」はどのくらい使われるんでしょうか


9/6には「機動戦士ガンダム The Origin」で使われたLuna Sea版の「Beyond The Time」配信が始まりました
9/7・8に幕張メッセで行なわれたライブイベント「GUNDAM 40th FES."LIVE-BEYOND"」でも、
Luna Seaが出演して「Beyond The Time」を演奏したそうです
Luna Seaファンの評判はどうなんでしょうか


その他、TMとは関係ありませんが、
アニメ版「ぼくらの7日間戦争」の公開日が12/13に決まりました
12/19にはTM35周年のFANKS感謝祭「Come On Let’s “FANKS”!!」が、
渋谷duo MUSIC EXCHANGEにて開催されます
DJダイノジさんやnishi-kenさんが出演するそうです


以上、2カ月明けたので近況が長くなりました
では本題に入ります
今回からは年明けまで、DOUBLE-DECADEのライブの話になります

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2003/12/20頃、TM NETWORK3人それぞれのFCから、
会員のもとにダイレクトメールが届けられた
その中には「Dear FANKS」で始まる3人名義のグリーティングカードが封入されており、
TMの20周年の活動への意気込みが記されていた
この時にシングル・アルバム・ライブDVDのリリースも明らかにされたことは、
別章ですでに触れたことがある


そしてこれに加えてもう一つ、
ファンが待ちに待った情報も届けられた
TM NETWORKデビュー20周年記念日の2004/4/21、
横浜アリーナでの「TM NETWORK DOUBLE-DECADE FIRST MISSION in YOKOHAMA ARENA(仮)」の開催告知である
2000年に開催された再始動後初のフルライブ「Log-on to 21st Century」以来、
4年ぶりの横浜アリーナ公演となるが、
そもそもアリーナライブの開催自体が4年ぶりだった


さらにまだ詳細は明かされていなかったが、
5月に全国ツアーが開催される予定も言及された
上記横浜アリーナライブの「FIRST MISSION」のタイトルを見ても、
「SECOND MISSION」が構想されていたことは予測できる


この後さらに「THIRD MISSION」に当たるライブも行なわれる
これらは最終的には、
「Double-Decade “NETWORK” in YOKOHAMA ARENA」
「Double-Decade Tour “NETWORK”」
「Double-Decade Tour “NETWORK” Final in NIPPON BUDOHKAN」

として、4~6月に開催された
TM20周年企画は2月のシングルリリースから始まり、
6月の日本武道館ライブまで約4ヶ月の活動として結実した


横浜アリーナライブの正式タイトルは1/30になって発表された
小室は2月前半まで「Easy Listening」のレコーディングを行なっており、
ライブの準備に入ったのはその後と考えられる
おそらく本格的な準備は3月からだろう


なお1987年の「Kiss Japan Tour」以来、
TMのフルライブには必ずスポンサーが付いてきたが、
この時以降は付かなくなる
企業側も宣伝効果が見込めないと考えるようになったのだろう
それはTMのライブが対象を固定層に限定し、
広がりを持たなくなったことと表裏の関係にある


もっとも2000~01年のスポンサーも小室の会社ROJAMだったので、
実質的には再始動後のTMにはスポンサーが付いていなかったとも言えるが、
それにしてもスポンサーの消滅は一つの変化とは言える


2/5に20周年の打ち合わせで3人が集まった時には、
すでに横浜の演奏曲の相談が行なわれている
ただしその最終的な決定はリハーサルの時だったらしい
リハーサルは4月初めから行なわれた
4/16の時点で「リハも残すは後3日」と言われているので、
4/18頃まで行なわれたものだろう


本ライブはデビュー記念日の特別ライブであるとともに、
全国ツアーの前哨戦としての意味も持った
ファンの多くは前者の意味で期待をしていただろうが、
20周年の一連のライブタイトルを見るに、
当人たちにとっては後者が強く意識されていたように思う
実際に横浜アリーナでの演奏曲や演出は、
多くが全国ツアーと共通している


本ライブで目指されたのは、TMによるトランスである
これは2003年9月の「Fan Event in Naeba」や、
先行シングル・アルバムの内容からも予測できるところだった
小室は2001~02年、globeで一連のトランスライブを開催しており、
そのノウハウをTMにも生かした形になる
また一連の20周年ライブは、
2001年から続く小室のトランスライブの最後を飾るものでもあり、
小室トランスの最終形態を示したものとも言える


もっともTMのライブでは、globeのライブほどトランスを徹底していない
もちろん「Just One Victory」など徹底したトランスアレンジが施された曲もあるが、
メインフレーズは原曲を生かしたものが多い
Double-Decadeのライブに近いものをglobeのライブから探した場合、
トランスを前面に出した「genesis of next」「tour category trance」よりも、
非トランス楽曲も含む「category trance & all genre」が該当するだろう
小室自身、すでにトランスから距離を取り始めていたことも関係していると思われる


ただ「Double-Decade “NETWORK”」でステージに立ったのは、
TM3人の他はギターの葛城哲哉1人のみだった
この点はドラム・ベースを含むバンド形式を取った「category trance & all genre」とは異なり、
「genesis of next」「tour category trance」と共通している


TMは1985年の初の全国ツアー「Dragon The Festival Tour」以来、
常にギターやドラムなどサポートメンバーを連れ、
バンド形式のライブを行なってきた
特に前のツアー「Tour Major Turn-Round」は、
TM史上でもバンドの生演奏に重点を置いたライブであり、
「Double-Decade “NETWORK”」の内容はこれと対照的である


ただし一面では、これは小室がデビュー当初からTMで目指していた形態に近いものでもあった
たとえば1984年12月のライブ「Electric Prophet」は、
TM3人とマニピュレータ小泉洋の4人体制で行なわれ、
(木根以外の実質的な)エレキギターや生ドラムは存在しなかった
これ以前に行なわれたファーストコンサートでも、
当初は生ドラムを入れずシンセのドラムマシンで対応することを試みている


3人を前面に出すライブは後にも意識されており、
2014年の「Quit30」ではステージに3人だけが現れる(バンドは裏に隠れる)演出も行なわれている
その意味で「Double-Decade “NETWORK”」は、
TMのみによるTMライブという目標に近い形を、
演奏面で目指したライブだったと言うこともできる


なお唯一のサポートとしてエレキギターを担当した葛城哲哉は、
「Fan Event in Naeba」でもサポートを務めた上、
「Easy Listening」のレコーディングにも参加している
その点でもこのライブのサポートとして最適の人選だっただろう
葛城自身この頃は、
トランスユニットTrance Noise Machineにも参加していた


小室は後に、エレキギターのひずみはシンセでは表現できないと言っている
この時もギターはデータで代用できないと考えたのだろう
ただし小室のシンセからはギターの音も出されていた
つまりこのライブでは、
小室・木根・葛城の3人がギターを担当していたことになる


小室哲哉の担当はもちろんシンセサイザーであり、
鍵盤の演奏も行なったが、
従来のライブと比べるとその比重は小さい
むしろこの時はハードディスクから流れる複数の音源のミキシングをリアルタイムで行なうのが、パフォーマンスの中心となった
これはDJのパフォーマンスをライブに取り入れたものでもある
本ライブの音楽面での最大の特色はこの点にある


デビュー当時のTMは、コンピュータを含む電子機器を用いた楽曲をステージでそのまま再現できないことが、
ライブ活動における一つの障害となっていた
だが一方でステージで演奏するために施されたライブ用アレンジが、
TMのライブの醍醐味ともいえるものになっていた


全編ハードディスクレコーディングが実現した「Major Turn-Round」の時、
この障害は技術的には完全に克服された
しかしプログレッシブロックをコンセプトとした「Tour Major Turn-Round」では、
バンドによる生演奏に重点が置かれ、
オリジナル音源をステージでそのまま流す場面はほぼなかった


ところがトランスを中心に据えた「Double-Decade “NETWORK”」では、
すでに生演奏にこだわる理由はなかった
エレキギター以外のパートは小室がすべて制御し、
音を構築するというのがこの時の基本的な方針であり、
それはglobeでもすでに実践済のものだった
これをTMでも実践した「Double-Decade “NETWORK”」は、
歴代のTMライブでも小室の存在感がもっとも強いものということができる


もっとも小室の鍵盤演奏を見たかったファンには、
ミキシングコンソールの操作を中心とした地味なパフォーマンスに不満を持つ者もいた
なにしろ小室の見せ場である「Get Wild」間奏ですら、
手弾きしていないのである


Double-Decadeではキックを中心にドラムが大変強調されており、
その音がかなり印象に残るライブだった
その機械的なドラムはトランス風の音を作るには必要だっただろう
だがこれにも違和感を感じるファンはいたようである


Double-Decadeのライブでは、
小室がその場の判断で一部のトラックのボリュームを絞ることがあり、
これに合わせなければならない他のメンバーには大変スリリングだった
特に各地を回った「Double-Decade Tour」では、
様々なパターンを試してみたかった小室が、
大胆なミックスを行なうことも多かった


こうした環境に対応すべくTMに初めて導入されたのが、
ウツのイヤーモニターである
ガイドとなる音をウツの耳に届け、
時にはスタッフの指示もこれを通じて届けられた


イヤーモニターは当時すでに広く普及していたが、
ステージの反応を味わいたいウツはソロでも導入していなかった
しかしこの時はそもそも歌に入るタイミングすら分からない恐れがあり、
ついに導入に踏み切ったものである
結局ウツは意外とイヤーモニターを気に入ったようで、
これ以後継続的に利用するようになる


以上のようなライブの方針が固まったのは、
2003年年末のことだったらしい
ウツはトランスのライブを行なうことにも抵抗があり、
特に生ドラムを入れないことには反対していたが、
木根の説得で受け入れたと言う


木根自身も当初はトランスに消極的だったが、
20周年企画が暗礁に乗りつつあった状況を鑑みて、
不安定な状態の小室を引っ張り出せる環境を作ることを最優先したのだろう


ステージ背後には3枚のモニターが並べられており、
ライブ中はそのそれぞれに、
ステージ上の様子やイメージ映像、過去の映像などが映し出された
照明機材を付した鉄柱のオブジェも張り巡らされ、
メタリックな印象を与えている


ステージ後方には高い壇が楕円形に設けられ、
そこに小室のシンセブースが置かれる
他の3人はその前に並んで立った
客席から見て左から、葛城・ウツ・木根である
ドラムがいないため、演奏用に据え置かれた機材は小室ブースだけとなり、
シンプルな見た目となった


ステージは終始暗い
照明も暗めの赤と青で、
あえて暗いステージを意図したのだろう


小室の機材については、
ROLANDのFantom-X8やV-Synth、Access Indigo2、YAMAHA Motifなどが使われている
前回「Tour Major Turn-Round」で使われたMoog・ハモンドオルガン・メロトロンなどは、
ライブのコンセプトの相違もありすべて姿を消したが、
代わってYAMAHAのエレクトーンSTEGEAが導入された
エレクトーンはたぶんこれ以前のTMでは使っていなかったと思う


ステージセットでこの時の目玉とされたのが、
50インチの大型タッチパネルモニタである
楕円形の台の前、ウツの真後ろに置かれた
当時家電の一部に使われ始めていたタッチパネルを、
近未来的な装置として導入したのである


タッチパネルでは約60種類の映像エフェクトから選んだものが、
中央のスクリーンに映される仕様だった
ボリュームコントローラらしいものもついている
これはライブではウツが操作した
小室がDJ、ウツがVJというところだろう
ただしこのタッチパネルは「Just One Victory」のイントロでしか使われない
たいした視覚効果もないし、
随分と無駄な出費のような印象も受ける


衣装はトランスを意識して、
あえてカジュアルなものにしたという
小室は白のパンツにドクロ柄の黒Tシャツだが、
DJっぽさを意識したものだろう
木根は白と赤茶のストライプのジャケットである


ウツは本編前半・中盤は白・黒のストライプのジャケット姿で、
頭には黒いハチマキをしている
このハチマキは違和感があり、当日かなり驚いた
これが「カジュアル」なのだろうか?
本編終盤では白・黒・グレーのゆったりとしたシャツを羽織っているが、
こっちはまあまあかっこいい

7-20.jpg
ハチマキ君


アンコールは、小室がドクロ柄の白Tシャツで、
本編の衣装の色違いである
木根は白地に赤・青で柄が入っているシャツだが、
小室が同じ服を着ている写真(2003/9/6?)がDVD「Live in Naeba」のブックレットにある
2人の間で使い回したものだろうか
ウツは黒茶地の衣装の上から黒のスカーフを巻いている
スカーフは本編のハチマキとセットだろうか


ライブは1時間50分程度行なわれた
オープニングやアンコール待ちの時間を除けば1時間40分程度であり、
20周年記念ライブとしてはかなり短い
もっとも2000年の「Log-on to 21st Century」も時間は同じくらいだし、
「Tour Major Turn-Round」も長時間のMCを除けば同じくらいである
ウツの短時間のセリフ以外ほぼMCがなかったことも、
「Double-Decade “NETWORK”」の公演時間の短さに影響しているのだろう


5月に始まった「Double-Decade Tour」はMCを入れることが予定されており、
そのため横浜ではあえてMCを入れなかったのだという
小室はライブに緊迫感をもたせるため、意図的にMCを省いたのであろう
前年の「tribute LIVE」で長時間のMCやお遊び企画が設けられたこととの落差もあり、
TMとの和気藹々とした掛け合いを期待したファンには、
MCがないことを残念がる者も見られた
(そもそも「終了」以前もほとんどMCなどなかったのだが)


以上のように「Double-Decade “NETWORK”」はかなり攻めの内容であり、
しかもそれをフォローするためのMCも設けられなかった
定番曲を排した前回のツアー「Tour Major Turn-Round」も、
その点ではかなり攻めた内容ではあったが、
アンコールでは長時間のMCが用意されていた
これと比べても「Double-Decade “NETWORK”」はファンへのフォローが少なかった


この点は小室やスタッフも自覚していたようで、
小室はライブ後に行なわれた打ち上げでの挨拶で、
「武道館はもう少し親切な内容にします」とコメントしたという
ウツも後に「Double-Decade Tour」「Double-Decade “NETWORK”」の親しみやすいバージョンと述べている
言い換えれば横浜アリーナは親しみづらいライブだったという意識を持っていたのだろう


ライブの演奏曲は16曲である
新譜「Easy Listening」からは5曲が演奏された
その内で3曲は過去曲のリミックスであり、
新曲で演奏されたのは「Screen of Life」「Presence」の2曲だけである
「Castle in the Clouds」はシングル曲にもかかわらずセットリストから漏れてしまい、
現在までフルライブで演奏されたことがない


ニューアルバム発売後初のライブであることを考えると、
この新曲の扱いはかなり小さいという印象を受ける
記念ライブとしての性格を考慮したものなのか、
または新曲を演奏してもファンが喜ばないという自信の無さの表れなのか


いずれにしろ「Double-Decade “NETWORK”」は、
新曲を中心とした「Tour Major Turn-Round」と比べると、
過去曲の比率が非常に高いセットリストとなった
むしろリミックスに重きを置き、
過去の曲を今のアレンジで聴かせることに主眼を置いていたと言えるかもしれない


この点で注目されるのが、
ライブで初披露されたTMトランスミックス第4弾「Just One Victory」である
8分中イントロだけで3分半に及ぶ大胆なアレンジで、
原曲とはまったく異なるものになっており、
歌詞も一部変わっている
ライブの目玉とされた曲である


「Self Control」「Get Wild」「Be Together」も演奏された
定番曲として必ず演奏されるようになるのはこの時からである
これらは「Just One Victory」ほど大幅な変更は加えられておらず、
基本的な構成はオリジナルのままだが、
生ドラムをなくしたことで印象はそれなりに変わっている


ライブ冒頭には「Rhythm Red Beat Black」「Kiss You」が演奏された
「TMN 4001 Days Groove」でも続けて演奏された曲である
ポップさの薄い曲調がライブのコンセプトにも合ったのかもしれない
また前者の選曲については、葛城がサポートを担当したことで、
葛城のトーキングモジュレータを入れることが可能になったのも大きいのだろう
再始動後初の演奏例である


20周年という節目の記念として演奏されたのが、
TMデビューのきっかけとなった「1974」と、
「終了」の曲である「Nights of the Knife」である
特に「Nights of the Knife」はツアーでも演奏された
「新しい始まり」の曲として、
またはTM10周年の曲として選ばれたのだろう


「10 Years After」も20周年を意識した選曲だろうが、
この曲がフルライブで演奏されたのはこの時だけであり、
極めて貴重な機会となった
続けて演奏された「We Are Starting Over」と合わせて、
再始動後のTM曲をセットリストに入れたかったのだろう
さらに「We Are Starting Over」と並んで、
木根バラから「Telephone Line」も演奏されている


以上のライブの様子は幸いなことに、
DVD「Double-Decade Tour “NETWORK”」のDisc1に完全収録されている
TMのトランスライブをもっともよく伝えるものとして必見である


以上が本ライブの概要である
ライブの具体的な内容については、
章を改めて述べることにしたい

TM NETWORK DOUBLE-DECADE TOUR“NET WORK” [DVD]
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