7-36 SPEEDWAY(Album)

2021/2/6にニコ生で、「Tetsuya Komuro Music Festival」配信されました。
18:00から配信開始で、クラムボンのミトさんとふくりゅうさんをMCに、1時間ごとにランキング発表&ゲストトークが行なわれました。


番組は1時間ごとにゲストを変えて、MCと一緒に小室楽曲を語るというものでした。
ゲストは18:00~19:00が木根さん、19:00~20:00が住吉美紀さん、20:00~21:00がDJ KOOさんです(KOOさんは最初から最後までいましたけど)。
ここまででランキングは6~40位が発表されていましたが、いよいよあと5曲を残すところになって、21:00から小室さんが登場しました。


当初番組は22:00まで放送し、22:30~26:00にランクインした40曲を配信する予定になっていました。
ところが小室さん登場後のトークは、ニコニコ動画プレミアム会員限定の時間を含めて、結局23:30頃まで続きました(楽曲配信は27:00前まで)。
小室さん自身、今日はいっぱい話したいと発言するなど、意欲を見せていました。


プログラムを見るに、おそらく22:30頃までプレミアムという予定だったのでしょうが、結局5時間半の長丁場になりました。
ミトさんはスタッフから時間超過もOKと言われていたそうなので、トークが盛り上がって長引くのは歓迎というスタンスだったのでしょう。
小室さんの出演時間は2時間半近くで、12月の「SF Rock Station」を越える時間となりました。


ランキングは中間発表から大幅に変わりました。
1位の「Get Wild」は中間発表と変わりませんでしたが、2位の「永遠と名づけてデイドリーム」と3位の「Can You Celebrate?」は中間発表ではそれぞれ17位・21位で、大幅にランクアップしています。
他に躍進した曲としては、6位の「I'm Proud」(中間発表14位)の他、11位・12位・18位の「Crazy Gonna Crazy」「I Believe」「Be Together(鈴木あみ版)」は、中間発表では30位圏外でした。


逆に中間発表では5位だった「I am」は、なんと40位圏外です(40位の「炎」より下です)。
これが集計ミスでなければ、中間発表5位の票数が最終発表40位にも届かなかったことになり、かなり多くの(大多数の)ファンが中間発表の時点では様子見をしていたことになります。
中間発表18位の「Electric Prophet」もありません。


全体の傾向として、中間発表ではTMの楽曲が上位を占めていたのに対し、最終発表ではプロデューサー期の有名曲がランクを上げた印象です。
TMファンは企画開始早々投票した方が多かったのでしょうか。
結果としては一般の認知度に近いランキングになったと思います。
中間発表で「Can You Celebrate?」が21位だったのは、私も目を疑いましたし(別に好きな曲じゃないですが)。


なおランキング中のTM率は、中間発表では全30曲中10曲でしたが、最終発表では全40曲中8曲で、33%から20%に激減しています。
トップ10内については、中間発表では5曲入っていたのが、最終発表では3曲です(1位「Get Wild」、8位「Human System」、10位「Self Control」)。


今回は長時間だったこともあり、色々な話題が出ました。
特に小室さんのトークでは、初耳のこともありました。
最近のシティポップブームを意識してのことでしょうけど、「Gravity of Love」はシティポップを意識して作ったという話なんて、今まで出たことはなかったと思います。
さらにTMでもシティポップをやろうと思ったことがあったそうです。
一体いつのことなんでしょうね。


また気になったのは、小室さんが初めてシンクラヴィアを見たのがニューヨークのNile Rodgersのスタジオだったという発言です。
その後で東京にも持っている人がいたことを知ったとも言っていましたが、これは1988年8月にロンドンから一時帰国した時に日向大介さんに会ったことを言っていると思われますから、小室さんがNile Rodgersのスタジオに行ったのはこれ以前のはずです。
一体どのタイミングだったのでしょうか。


小室さんが海外に行った時期としては、1987年9月に「humansystem」のレコーディングをロスアンゼルスで行なっていますし、1988年4~10月にはロンドンに移住しています。
ただいずれもニューヨークまでは距離があり、それなりの日程を組まなければ行けなかったはずです。
裏付けになる当時の記録があれば何か良いのですが(未調査)。


小室さんが「Running To Horizon」の新たなリミックスバージョンを発表してくれたのは、今回最大のサプライズでした。
ニコ生出演が決まった後に、SONYからマスターテープを借りて作ったそうです。
この件は配信前日に自らのInstagramで言及していたので、チェックしていた方は予想していたと思いますが、私は気づいていなかったので驚きました。


このテイクのタイトルは、ふくりゅうさんによって「アドリブピアノミックス」と紹介されました。
オリジナルテイクからいくつかの音を除き、ジャジーなピアノ音色のシンセを重ねていました。
なかなか趣きのあるアレンジと思います。
小室さんは、目の前で聞いている感じの音にしようと思ったそうです。
こちらは現在は商品化の予定はないようですが、今後何らかの特典として発表されるかもしれません。


また番組の最後には、小室さんによるピアノの即興演奏が披露されました。
「Human System」「Self Control」「Beyond The Time」のフレーズをちょっと弾いた後、「Dawn Valley」「Seven Days War」を演奏し、最後に「Precious Memories」で締めました。
実に9分以上に及ぶ演奏でした。
最後の曲を除き、全部TM曲だったのは嬉しかったです。


画面には映りませんでしたが、ミトさんによれば、最後はスタッフもすすり泣いていたそうです。
小室さんの復活は、ファンに限らず関係者も待望していたのでしょう。


小室さんによれば、それまで音楽の価値が水よりも安くなってしまったと思っていたけれど、今回のコロナ禍の中、音楽は必要だと言ってくれる声が増えてきたと感じ、自分も役に立ちたいと思って活動を再開したとのことです。
意外なことに、未曽有の災害がむしろ小室さんを奮い立たせたのですね。


これまで小室さんのイベント出演は何度かありましたが、現状で発表された新曲は、7月復活時の「Route246」「Dreamed a Dream」の2曲しかありません。
しかしその後も楽曲制作は続けているとのことでした。
発表のタイミングを待っているのでしょう。
今後の活動については、考えていることはあるけれども、具体的には何も動いていないとのことでした。


TMをやりたいという気持ちも語ってくれました。
これもタイミング次第とのことです。
木根さんもTM再開の意志を述べていましたし、本当に何かきっかけがあればTMが始まるのだと思います。
順調にいけば今年中には何かあるんじゃないかと感じています。
とりあえずコロナ禍に先が見えた頃に発表になるんじゃないかと、期待しておきます。


なお今回の各ゲストは、一番好きな小室楽曲が尋ねられましたが、木根さんは渡辺美里さんの「My Revolution」でした。
ウツは番組に送ったメッセージの中で、中山美穂「JINGI・愛してもらいます」、中森明菜「愛撫」、宇都宮隆「discovery」を、小室楽曲ベスト3として挙げました。


また今回、小室さんの出演は21:00過ぎからでしたが、実は早くから来て楽屋にいたそうで、木根さんともずっと話していたそうです。
木根さんは19:00過ぎに退場しましたから、もしかしたら2時間くらい喋っていたのかもしれません。


小室さんは番組終了後、最近注目されているSNSメディアClubHouseで配信を行ないました。
ニコ生の待ち時間にアカウントを作ったそうで、本当に急に決めたようです。
その後は連日ClubHouseに出没し、演奏しているみたいです。
個人的にはtwitterよりも小室さんに向いているんじゃないかと感じています。
いや、私はAndroid使いなのでiphoneアプリのClubHouseは使えないんですけどね…。


ところで、これまで小室さんは主な発信手段としてInstagramを使っており、@tetsuyakomuro_officialと@tk19581127の2アカウントを持っていました。
前者は去年の復帰に合わせて2020年9月に開設されたアカウントで、MusicDesign株式会社を拠点としたイベントの広報などを行なっていました。
MusicDesignerという新たな肩書もここでアピールされました。
これに対して前者は2017年末まで使われていましたが、2018年の引退後は更新が止まり、2020/3/12にはフィリピンの写真を投稿しましたが、それ以外では使われていませんでした。


ところがおそらく今回のニコ生配信の直前になって、前者が@tetsuyakomuro_music、後者が@tk19581127_officialに改称されました。
前者のアカウント名から「official」が消え、後者のアカウント名に「official」が加わったわけです。


前者のプロフィールからはMusicDesignerの肩書が消され、後者の旧アカウントに「オフィシャルリンク」としてリンクが張られています。
小室さんは何らかの事情があって、去年開設の新アカウントから旧アカウントに、オフィシャルアカウントを変更したようです。
詳しい事情は不明ですが、去年の復活時のプランに変更が加えられたようです。


小室さんは去年10月まではMusicDesignを拠点とした活動を行なっていましたが、今はそれとは別の形での活動を考えているのでしょうか。
12月からウツや木根さんと絡むようになったのも、そのことが絡んでいるのかもしれません。
だとするとこの一連の動向は、小室さんがTMの活動に向けて動き出したことを反映しているとも考えられます。


なおMusicDesign絡みと考えられる案件としては、公式twitter(2020/9/11開設)で11/30に須賀洋介シェフとのコラボプロジェクトが告知されたのが最後です。
twitterでもinstagramでも、12月以後の活動はMusicDesignからは広報されていません。


ニコ生配信の中では、木根さんのライブ「K-Folk 2021」の開催が発表されました
日程は4/10・11で、ウツもゲスト出演します。
年末の「年忘れ!!歌酔曲vsフォーク 〜ハタシテ?ドチラが勝つでショー〜」のようなライブをまたやるのでしょう。


さらにウツソロツアー「LIVE UTSU BAR 2021〜それゆけ歌酔曲!~」の開催も告知されました。
日程は2/13に、5/25~7/6と発表されました。
「実は2020年用意してた新曲もやるかも!?」とのことです。


会場は東京・名古屋・大阪のみで、しかも10公演中6公演が東京のEX Theater Roppongiです。
コロナで人が集まらないという判断でしょうか。
多分恒例のニコ生配信もあるから、地方のファンはそちらからリモート参加ということになるのでしょう。
「K-Folk 2021」もEX Theater Roppongiなので、ウツは4~7月に8回EX Theater Roppongiに出演することになります。


すでにリリースが告知されていたBlu-ray「Spin Off T-Mue-needs」の詳細も発表されました。
FC限定版は13500円(税込・送料別)で、3/7までwebshopで申し込みの受け付けが行なわれています。
発送は4月下旬とのことです。
通常版もおそらく同じ頃にリリースとなるでしょう。


通常盤は2020/12/2の最終公演が完全収録となるようです。
さらにFC盤にはボーナスディスクが付き、全公演から1曲ずつ(セミファイナル12/1公演のみ2曲)収録されます。
日替わり曲も全部入ることになります。
全日程配信して映像素材が揃っているからこそできることですね。
ああ、こういうのが80年代に出来ていればなあ…


大変嬉しいことに、ボーナスディスクには年末の「年忘れ!!歌酔曲vsフォーク」から、3人で演奏された「Time Machine」も収録されます。
演奏名義も「TM NETWORK」となっています。
FC会員しか入手できない恨みはありますが、記念の映像になりそうです。


なお小室さんはニコ生で、この時の「Time Machine」は1994年の「TMN 4001 Days Groove」の時よりも良かったと言っていました。
きっと3人で演奏できたことが嬉しかったんでしょうね。


近況整理が長くなりましたが、以下本題に入ります。
今回を以て、TMのオリジナルアルバムは「Quit30」を除いて、全部取り上げたことになります。
やっとここまで来ました。

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TM NETWORKの11thアルバム「SPEEDWAY」は、2007/12/5にリリースされた。
「TM NETWORK -REMASTER-」最終公演(12/3)直後の水曜日(オリコンウィークリーチャート集計開始日)のリリースである。
レコーディングの完了が「REMASTER」初日公演の日(11/2)の明け方だったというから、まさしく「REMASTER」を跨いでリリースされた商品だったことになる。
なおiTunesでは、11/28に先行配信されている。


本作は初動で12位・1.6万枚の成績を上げ、最終的には2.3万枚を売った。
2004年3月にリリースされた前作「Easy Listening」も順位は12位だったが、初動で2.4万枚、最終的には3.6万枚を売ったから、売上は約4年で2/3に落ちてしまったことになる。
本作は「Welcome Back 2」に続いて配信音源も販売されたが、これを加えても前作より売り上げが下がったことは間違いないだろう。


2.3万枚という成績は2020年現在で、音楽チャート上の記録では、再始動後の歴代オリジナルアルバムでもっとも低く、初期の「Rainbow Rainbow」「Childhood’s End」に次ぐものとなっている。
「Rainbow Rainbow」「Childhood’s End」も、チャートに出ないレベルの売上をカウントすれば、実際には「SPEEDWAY」を超えているだろう。
この時期がTM史上の谷底期であることは、その活動内容だけでなく、売上からも言えそうである。


ただしiTunes版はJ-POPチャートで1位を獲得したようで、小室は喜んでいた。
この時に先行配信を行なったのは、CDチャートは捨てて、ライバルが少なかった配信チャートに狙いを絞っていたのかもしれない。


本作のタイトル「SPEEDWAY」は、TMデビュー以前に3人が所属したバンドの名前である。
小室は自らのMySpaceで、10/5にこのタイトルを発表している。


小室は本作制作に先立つ打ち合わせで、次のTMのアルバムは「The Esther」「Base Area」に続くSPEEDWAYの3rdアルバムのイメージで考えていることをウツと木根に伝えていた。
アルバムタイトルは、この構想を反映したものだった。
小室がTMを再開させようと思ったきっかけが、iTunesで改めてSPEEDWAYの楽曲を聞いたことだったことは以前述べたが、その延長上に作成されたアルバムだった。


木根はSPEEDWAYをやろうと言われた時、「Base Area」で参照したTOTOのような音楽をやるのかと確認したら、小室から違うと言われた。
木根によれば小室の真意は、3人の原点に帰ろうということだったという。
小室自身は、TMデビュー以前に1回ワープしようというコンセプトだったと語っている。


「SPEEDWAY」の楽曲を聞いても、1979~80年のSPEEDWAYの作風に寄せている印象は特に受けない。
ただ1970年代の洋楽・邦楽を意識した楽曲が含まれており、そのことはSPEEDWAYの頃の意識で音楽に取り組んだことの反映だろう。
どんな流行を取り込むとか、どんな売り方をするとかは考えず、自分たちの原点たる70年代を見つめ直したのが本作だった。
その点では作風こそ違うが、前々作「Major Turn-Round」にも通じるところはある。


前章で触れた通り、この時は3人で話し合いながら一緒にレコーディングを行なったが、そのこと自体、小室にとっては当時の追体験だったのかもしれない。
1年前にiTunesでSPEEDWAYの曲を聞いた時、おそらく借金で精神的に追い詰められていた小室は、若い頃と同じようなやり方で音楽制作をしてみたくなっていたのだ。
ウツもこのアルバムが好きな作品だと言っている。

7-36.png締切過ぎてても仲良くレコーディング


「SPEEDWAY」のジャケットは、「Welcome Back 2」に続いてGAINAXの佐々木洋が手掛けた。
「Welcome Back 2」とは異なり、こちらは書き下ろしである。
ジャケットはTM3人の(極度に美化された)イラストである。
3人のイラストがジャケットに使われたのは、「CAROL」「EXPO」以来のことである。


3人の背景には円形の大きな時計があるが、TM=TIME MACHINEとすれば、これは彼らが操った時間を表示するものだろうか。
小室は「SPEEDWAY」について、タイムマシーンで時代を遡りSPEEDWAY時代にレコーディングをしてきたイメージだと言っている。


ジャケット裏には、時計の横を飛ぶ3体の魚型の物体が描かれている。
コロンビアの古代遺跡から出土した、黄金スペースシャトルと呼ばれる遺物をモデルにしているものだろうか(本記事秀さんコメント)。
これは飛行機や宇宙往還機を思わせるオーパーツとして取り上げられることも多いという。
おそらくこのジャケットでは、TMの3人がこれに乗って移動しているのだろうが、あの小室がよりによって魚をジャケットに使うことを認めるとは驚きである。
料亭を経営するKEIKOの実家に入り浸って、魚嫌いが改善されたということだろうか。


このCDで特徴的なのは、歌詞カードと一緒にアルバムを解説するライナーノートが封入されていることである。
これ以前も2004年のマキシシングル「NETWORK TM」に封入されたことがあるが、これに続くものである(本記事ジルラココさんご指摘)。
ただしその解説文は「NETWORK TM」に続いてまたも藤井徹貫であり、内容ははなはだ薄いものになっている。


「SPEEDWAY」の制作は、シングル制作と一連の作業で行なわれた。
3人揃って制作を開始したのは、木根のソロツアー「talk & live 番外編 vol.7」の地方公演が終わった8/27から少し後、8月末から9月初め頃だった。
ただし小室も木根もそれ以前から、各自デモテープ作りは始めていた。


シングル「Welcome Back 2」のトラックダウンは9/24に行なわれたので、これ以後他のアルバム曲にも本格的に着手したと思われる。
実はこの時点で、レコーディング期間は残り1ヶ月を切っていた。
10/21にはすでに締切を過ぎていたというから、本来10/20以前に仕上げていなければいけなかったらしい。


「楽器フェア」「TM NETWORK -REMASTER-」横浜公演)のリハーサルは10/27~31に行なわれており、当然これ以前にはアルバムを仕上げなければいけなかった。
だが結局これにも間に合わず、3人はレコーディングとリハーサルを並行して行なわざるをえなかった。


特に小室はほとんどリハーサルに来ることができなかった。
1日16時間のレコーディングを連日こなしていたという。
10/28には特任教授を務める尚美学園で公開授業があったが、この時は小室が学校に向かう途中で病院に運ばれ、中止になった。


小室は最終的には「楽器フェア」初日(11/2)の早朝までレコーディングを続け、エンジニアにトラックダウンを引き継いだ。
その後仮眠を取ってライブ直前のリハーサルに参加し、ライブを行なったことになり、これ以上ないほどギリギリのスケジュールだった。


そもそも10/20以前に仕上げる予定だったとすれば、8月末以後のレコーディング開始ではかなり期間が短い。
だが木根のソロツアーが確定していた以上、3人でまとまってレコーディングできる期間としては、この間しか確保できなかったのだろう。
あるいは小室と木根で担当曲数を折半したのも、本来はこうした日程の問題を勘案したものだったのかもしれない。


またウツによれば、レコーディングが何度か中断する事態があり、その間にテンションを保つのが大変だったという。
この時になんらかのトラブルがあったことが推測され、あるいは前章で触れたスタジオ確保の件もからむのかもしれない。


ただ木根の「震・電気じかけの予言者たち」には、9~10月にレコーディング中断があったことは記されておらず、そこに記される日付を見ても長期的な中断があったようには見えない。
だとすると中断は、8月末以前のことだった可能性が考えられる。
すなわちレコーディングは本来木根のソロツアーの合間を縫って始める予定だったが(途中から木根が合流)、何らかの事情で難しくなったのかもしれない。


そもそも小室もウツも6月以後はまとまった仕事がなく、スケジュールは空いていたはずである。
この間、小室は6月末日を以て吉本との契約を解除して、7月からイーミュージックと組むようになる。
TMのレコーディングも、この新体制発足とともに始まるはずだったのではないか。
だがスタジオ確保問題などの調整で時間が取られたため、レコーディング開始が大幅に遅れてしまった可能性を指摘しておきたい。


また小室の借金問題も絡んでいたのかもしれない。
2006年に5億円を詐取された被害者Sは、この頃から小室の関係者にも連絡を入れ、8月にはKCO実家の山田家にも借金取り立ての電話を入れるようになっていた。
小室はその対応に追われていたことも考えられる。
真相は闇の中だが、「SPEEDWAY」はかなり困難な環境の中で作成されたものと考えられる。


アルバムの内容に移ろう。
「SPEEDWAY」はTM作品では稀有なことに、木根曲が全体の約半分を占めている。
実に11曲中5曲が木根曲である。
しかも3曲は小室のインストなので、歌入りの楽曲では小室と木根の担当は3曲・5曲ということになる。
この割合は2~3曲を木根が担当する普段の作品とは反対である。
全体としてこのアルバムは、木根曲の印象が非常に強いものとなっている。


この分担は、小室が木根にお願いしたことだった。
小室も作曲能力が落ち込んでいたことを自覚していたのかもしれない。
ただSPEEDWAYの2ndアルバム「Base Area」も、小室が5曲(1曲インスト)、木根が4曲という比率だったから、これを踏襲しているともいえる。


むしろ本作の小室は、作詞に多く名を見せている。
歌入りの曲では木根作詞の「N43」を除く7曲を小室が担当しており、さらに実際の歌は入っていないが「You Can Find」では、後述するように、小室の過去の詞が歌詞カードに掲載された。
歌詞の多くは非常に深刻な内容で、当時の小室が極めて危険な精神状態の中で生きていたことが分かる。


一方でこれまで作詞で協力してきた小室みつ子は、本作では1曲も関与していない。
みつ子の詞がないアルバムは、これ以外では「EXPO」の例があるのみである。
しかも「EXPO」の時も、みつ子は「Wild Heaven」の作詞をしていたから(アルバム収録は見送られた)、「SPEEDWAY」はみつ子が一切関与しなかった唯一のアルバムということになる。


もう一つ、小室が目立っているのはコーラスである。
特に「Action」「Red Carpet」「Teenage」などでは、TMがウツと小室のツインボーカルではないかとも思わされてしまう作りである。
それなのに小室はライブでは、これらの曲でなぜかまったく歌わない。


このアルバムでは先行シングル「Welcome Back 2」を除き、スタジオミュージシャンが呼ばれなかった。
これは前章で想定した通り、制作費の問題が絡んでいる可能性がある。
楽器は小室・木根・ウツのみであり、エレキギターの奏者は木根のみである。
そのため楽器はどうしても小室のシンセを中心とするシンプルなサウンドにならざるを得ない。


ただシンプルなサウンドは、意図的なものかそうではないかはともかく、SPEEDWAYの3rdアルバムというコンセプトには合致しているともいえる。
これがそれまでのTMにはない「味」となっていると感じる者もいるだろう。
小室は、音がきっちりとしてない分、洋楽的に聞こえると言っている。


またこうしたシンプルな音作りが行なわれたことは、長らくメロディが死んでいた感のある小室が勘を取り戻すきっかけにもなったように思われる。
1曲目として作られた「Welcome Back 2」は、この点で及第点を出すのは難しいが、「Action」では気持ちの良い歌メロを作り上げることに成功している。
木根の楽曲制作に立ち会ったことで、丁寧にメロディを作ることの楽しさを思い出したのかもしれない。
小室も本作では、木根がとても良い仕事をしたとか、木根に支えてもらったとか言ってほめている。


なお本作のシンセはほとんどが手弾きだという。
それはリフを多用した前作「Easy Listening」とは大きく異なるところである。
あるいはこれもSPEEDWAY時代の作り方を意識したのかもしれない。


以下、本作収録の楽曲について触れたい。
ただしシングルとして先行カットされた「Welcome Back 2」「N43」は前章で触れたので、ここでは省く。


1曲目「Action」は、アルバムの中では終盤にできた曲だった。
鍵盤のみのシンプルなイントロが、このアルバム全体の導入にもなっている。


先行シングル「Welcome Back 2」があまり人気がないため、事実上この曲がアルバムの顔となっており、2020年の人気投票でも「SPEEDWAY」からは唯一この曲が100位内に入った。
2007/11/13にはTMのMySpaceと吉本のサイトで、この曲と「Teenage」の試聴音源が先行公開されている。


この曲は、イントロ・間奏やAメロは勢いがあるが、サビで落ち着くという独特な作りの曲である。
この曲に限らず、本アルバムの小室曲は「Welcome Back 2」「Red Carpet」も含め、テンポがAメロで早くサビでは落ちるという構成になっている。
サビのメロディをじっくり聞かせることを意識したのだろうか。


この曲ではAメロはウツが歌うが、サビのボーカルは小室である。
だがライブではサビもウツが歌い、しかもサビで盛り上げる作りになっているので、聞いた印象がまったく違う。
初めて聞いたのがライブだったこともあるが、私はこの曲はライブバージョンが圧倒的に好きである。


なお「SPEEDWAY」の曲は、先行シングル以外ほとんど2008年の「TM NETWORK play SPEEDWAY and TK Hits!!」でしか演奏されなかったが、「Action」のみはアルバムリリースに先立って「TM NETWORK -REMASTER-」の渋谷CCレモンホール公演と武道館公演でも演奏されており、アルバムの顔とされたことが分かる。
また2012年の復活時にも「Incubation Period」で演奏されたが、これは2010年代のTMで「SPEEDWAY」の曲が演奏された唯一の例である。


歌詞はメッセージ性の強いもので、小室は後の「I am」につながるものだと言っている。
歌詞は日本語としては相当崩れており、歌詞としてはどうかと思うところもあるが、それだけ小室の生の言葉でもあるのだろう。
これを補足しつつ解読してみよう。
なお歌詞の主語が小室であることは前提とする。


この頃の小室は毎日何もかもが「はかなく むなしく さみしく つめたく」感じていた。
そのためただ夜明けまで「静かに生きたい」とだけ願っていた。
これは金策やノルマとしての仕事に追われる日々を指しているのだろう。


だがある夜に、「そんな後ろ向き」な考えを変えることがあった。
何かきっかけがあり、音楽活動に積極的に取り組みたいと思うようになったのだろう。


こうして改心した小室は、自分がこれまで「君(=ファン)を悩ませ」ていたことに気が付き、それまで自分を過信して開き直っていたことを反省して、「まず1歩走り始めた」、つまり音楽活動を再開したという。
この歌詞は先行シングルの「Welcome Back 2」と同じことを言っていると見て良い。


以上を踏まえてサビでは、「gonna let you know my action」「gimme chance one more my action」と歌い、また「君をつなぎ止める」「もう一度ふりかえすよ」「涙さえ枯れきった君への思いを形に」「やっと言葉の重みを分かって動くよ」と述べる。
例によって英語は変だが(日本語も変だが)、これは「僕のactionを知らせるよ」「もう1回actionするチャンスをくれ」とファンに伝えたものであり、「君をつなぎ止める」以下の日本語詞と同じことを言っている。


2004年の「Easy Listening」ではKEIKOのために再起を決意する歌詞が呈示されたが、「Action」ではファンの方を向いて、ファンのために頑張ることを述べたことになる。
この点でも「Welcome Back 2」と同趣旨である。


なお小室は2008年に逮捕された時、取り調べの調書で反省の弁を述べた上で、以下のように述べている。
これは「Action」の歌詞を踏まえたものと見られ、この曲に寄せた小室の思いを伺うこともできよう。

私は自分の楽曲の中で『チャンス』というフレーズを何度も使ってきましたが、その重みを理解しました。チャンスを与えてもらえないでしょうか。音楽を作らせてもらえないでしょうか。


小室曲として、4曲目「Red Carpet」も見てみよう。
小室はSPEEDWAY時代に遡ったアルバムのイメージが現れている曲として、これを挙げている。
3人ならではの曲で、古くもなく新しくもないと言っている。
普遍的な作りということだろう。


個人的にはこのアルバムでも好きな曲である。
鍵盤をピンと叩く音で始まるあたりも良いし、後ろでなっているシンセのフレーズも良い。
Aメロではウツと小室がラップ調の合唱をするが、これは珍しいと思う。
緊張感のあるAメロが、ゆったりとしたサビよりも印象に残る作りである。


ただ歌詞はなかなかつらいものがある。
1番で小室は、海外の栄光の場に立つことを夢見て活動する若いミュージシャンたちや俳優・コメディアンたちを眺め、その栄光の場を「赤く遥か遠い君のRed Carpet」と呼んでいる。


彼らは見事Red Carpetに立って、照れながらスピーチをする。
だがそれを眺めている小室は、すでにRed Carpetから「遥か遠い」無縁な存在になっているのだろう(だから自分のものではない「君の」Red Carpetと言われている)。
小室は自分が退いた後に若手が活躍をする様を、隠居のごとく傍目から眺めているのである。


その上で小室は2番で、Red Carpetの場を「近くて遠いあの神秘的なエントランス」「あのじゅうたん」「あのグレイスフルロード」と呼んで羨望の気持ちを示し、「それでももう一度」「仲間とジョークと共にあの場所にいたいと思えるかい?」と自問する。
ここでは小室はRed Carpetに呼ばれる立場から脱落してしまったことを痛いほど実感している。


以上を踏まえた上で展開されるサビの歌詞は「Take me to the airport」「Take me to “The Hollywood”」である。
小室はすでに栄光の座から脱落しているにもかかわらず、まだハリウッドで活躍したいという気持ちを捨てきれていない。


この歌詞は、落ちぶれた自分を嘆いているようにも見えるが、別の見方をすれば、ハリウッドに呼ばれるくらいの再起を志す心情を歌ったものにも見える。
私は先の「Action」の歌詞とセットで見れば、後者が正しいと思う。
小室はまだ諦めていないのであり、だからこそTMを再開させたのである。


木根の曲を見てみよう。
レコーディングはシングル曲の制作から始まったが、その時に木根は6/8拍子の曲を作るように小室からリクエストされた。
これがアルバム3曲目の「Pride in the Wind」である。


ところが木根は「Pride in the Wind」を作った後、もう1曲「N43」も作ってデモテープに入れた。
デモテープは「N43」が1曲目、「Pride in the Wind」が2曲目となったが、小室は1曲目を聞いてすぐに気に入って、2曲目を聞く前にこれをシングルに採用することを決めてしまった。
だが木根としては2曲目も捨てがたく、アルバムに入れることにしたという。
「Action」とともにスケジュール終盤(10月末)までレコーディングされていた曲である。


私としては、間奏の電子ピアノがとても好きな曲だ。
なお小室は作詞の時にサビのメロディを変えようとしたことがあったが、木根は元のメロディで行くように主張して、元のままにしたという。


小室の歌詞は、このアルバムの中でもっとも陰惨なものになっている。
ただ困ったことに、珍しく日本語としての破綻もなく、小室の歌詞としてはよくできていると感じる。


小室は1番Aメロの歌詞冒頭で、「こらえきれずに涙する」。
それは「どこかあなたに知って欲しい」からである。
一方でそのように願ってしまうことについて、「いつの間にか甘える術 身にしみついている自分が悔しい」とも思っている。
つらい状況にいる自分を慰めてほしい一方で、そんなことを願う自分が情けなくなっているのだ。


これに続くBメロには、「名も知れずそっと息をして 若者をうらやむ気さえ失せて」とある。
小室は世間から忘れられた中でひっそりと生き、活躍する若者に対して嫉妬心さえ湧かなくなっていた。
これは先の「Red Carpet」で語られていた心情でもある。
2004年に「Screen of Life」で人生というスクリーンに「クライマックスを作りましょう」と歌っていた心意気は、この頃にはすでに雲散霧消してしまっていた。


サビでは「誰もが想う真っ暗な希望なき明日」「誰もが願うまっすぐなあなたとの明日」と歌う。
この「誰もが」はなかなか理解しがたいが、文脈から見てAメロ・Bメロと同じく小室が想い願っていることだろう。
誰でも願うように小室も願っているのだ、ということだろうか。
この頃の小室は未来への希望を失っており、まっすぐな日々を「あなた」と過ごすことだけが願いとなっていた。
「まっすぐなあなたとの明日」の「まっすぐ」のニュアンスは微妙なところだが、借金返済や金策などとは無縁の音楽仲間やファンとともに過ごす日々を言っていると見るのは、うがちすぎだろうか。


以上を踏まえた上で曲名の「Pride in the Wind」(風にさらされたプライド)の意味を考えれば、ボロボロになった小室のプライドというところだろう。
2番サビの「Pride in the Wind 誇りさえもてない」という部分が、この曲名の意味をもっとも直接表現している。


さらに小室は未来に対してだけでなく、過去に対しても絶望していた。
それを示すのが、「誰もが願う風と共に消える過去」というフレーズである。
この場合の「過去」とは小室の栄光の証としての業績であり、小室はそれにすがりつこうとしていた。
しかし「風と共に消える」とある通り、実際にはその業績ですら、時間とともに世間で忘れられていった。
この頃の小室はすべてを失っており、そのためにプライドを保つこともできなくなっていたのである。


「Action」「Red Carpet」に見るように、この頃の小室は確かに再起を志していた。
だがその一方でボロボロに傷ついてもいた。
そのことを表現したのが「Pride in the Wind」の衝撃的な歌詞と考えられる。


冒頭の「こらえきれずに涙する どこかあなたに知って欲しい」のフレーズを見るに、この歌詞は曲を聞くファン(あなた)に向けてのメッセージなのだろう。
小室は情けないと自覚しながら、窮状をファンに知ってほしくてこの歌詞を書いたのだ。
こんな小室哲哉は、後にも先にもなかっただろう。


こうした絶望的な現状を歌った「Pride in the Wind」に対して、5曲目「Teenage」は、純粋に音楽を楽しんでいた10代の頃を回想した曲である。
木根もTM結成当時に西麻布JAKスタジオに通っていた頃(この頃は20代だが)を思い描きながら、当時のデモテープにあっても違和感がない曲として作った。


木根としてはメロディだけで作詞心をかきたてるような曲になるように心がけたという。
小室はこれを聞いて10代をテーマとした歌詞を付けたのだから、その点では大成功だったということだろう。


曲は落ち着いた気持ちにさせてくれるミディアムテンポの曲である。
イントロでは木根のハーモニカが入るが、これが郷愁を誘う。
木根と小室にとっての、安らぎの思い出としての10代(もしくは20代)のイメージを表現なのだろう。
この曲は小室が気に入っており、TM NETWORKのMySpaceではアルバムリリース前から「Action」と並んで試聴音源が公開されていた。


小室の歌詞は、「Music brings back to the teenage」というサビのフレーズで端的に表現されている通り、音楽によって10代の頃の気持ちを取り戻すというものである。
それは「SPEEDWAY」のテーマでもあるし、スタジオの小室の気持ちそのものでもあろう。
小室は音楽を聴きながら「今夜だけは酒で楽しみをつくろう」と述べてもいるが、小室の最後の救いとなったのが音楽であったことが分かる歌詞である。
おそらくiTunesでSPEEDWAYの楽曲を聞いた時の気持ちを歌詞として書き起こしたものではないかと思う。


特に注目したいのは2番Aメロで、「道端でいつまでも起きあがることもなく眠り続ける無気力な人」「1秒で誰よりもハートビートを鳴らすため若き頃の夢をなお思い出す人もいる」と、2つの類型の人を並べている。
これはともに小室自身のことであり、かつては前者だった小室が、音楽を聴いて(iTunesでSPEEDWAYの曲を聴いて)若い頃を思い出し、後者になろうとしていることを表明しているのだと思う。


2曲目「Diving」は、木根が小室からT.Rexの「20th Century Boy」のフォーク版を求められて作ったものである。
イントロは「20th Century Boy」そのもの(ほぼフォークアレンジのカバー)だった。
そのため仮タイトルは「K-Rex」とされていた。


デモテープはアコギ1本で作ったが、小室はこれを聞いて、このままで良いと言ってきた。
だが木根はまさかこのまま使われるとは思っていなかったので、CD用にギターを撮り直すことにした。
アコギ1本では音にふくらみがなかったということで、ウツにも参加してもらい、アコギ2本で一緒に演奏し収録した。
そのためこのアルバムでは、ウツもアコギ奏者としてクレジットされている。


小室は2人の演奏の上にメロトロンの音を重ねた。
このアイデアは、小室が10/30の歌入れの後で思い付いたものだった。
小室はスタッフに即日メロトロンを用意させ、早朝4時までレコーディングを続けた。
数時間後は「楽器フェア」リハーサルの最終日であり、さらにリハーサル後もレコーディングは続いたという。
このようにかなり無理をして入れたメロトロンだったが、たしかにこれが入ることで、曲は良くなったと思う。


TMでアコギを前面に出した曲は、「月の河」「Another Meeting」などはあるが、珍しい。
しかもアルバム2曲目という目立つ位置である。
これはTMを知っている者ほど意表を突かれるだろう。
小室は1曲目の「Action」から「Diving」への流れが好きだという。


歌詞には他曲のような重苦しさがなく、その点ではアルバム中で木根曲の「N43」「Teenage」と並ぶ清涼剤的な位置にある。
個人的には再結成後で一番好きな歌詞だ。


歌詞は抽象的で理解しがたいところもあるが、小室からファンに届けられる音を色でイメージしたものである。
なお歌詞には「Rainbow 7色をイメージして」とあるが、具体的に挙げられるのは「くやしさのグリーン、かなしみのブルー、さよならのブラウン、笑顔のオレンジ、2人だけのピンク」の5色だけである。
(その後の「sky blueじゃない、グレーでもない」も入れれば7色だが)


小室は音をリスナーに届けることを「Diving」と呼んでいる。
「worldダイビング」とも言っているので、届ける先には海外も含まれているのだろう。
おそらくネットを通じて音が世界中に配信される様子をイメージしているのだと思う。


その上で小室は「間違いなく着地したかな?」と聞いてくる。
自分が作った音がちゃんと届いたのか、ファンに問いかけているのである。
「ほほえんでる僕がみえるかい?」と言っている通り、小室はファンに曲を聴いてもらえることが嬉しいのだ。

モノクロからセピアだんだんと 色づく音色が宙に舞い
そこにとんでくよRainbow 七色をイメージして
ほほえんでる僕がみえるかい?
波うつこどう信じた僕は 間違いなく着地したかな?
涙ゆれてる はじめてクリアの光
自分だけの好きな宇宙へと とばす光 Can't you see?


6曲目「Welcome Back 2 -1983 Edit-」と8曲目「N43 -1983 Edit-」に挟まれる形で収録される「夏の終わり」は、本作唯一のバラードである。
シングル完成に目途がついた9/23に、木根が小室から吉田拓郎の「祭りのあと」風の曲をリクエストされて作ったものである。
歌詞は恋人たちの「夏色おわりを告げる夜」から始まるが、あるいは夏祭りをイメージしているのかもしれない。


小室の歌詞でこの曲だけは、小室もしくはTMからのメッセージもしくはモノローグではなく、とある恋人の関係を描いたものになっている。
2人の関係は夏の終わりに始まり、冬に終わりを告げた。
そして春には、それぞれ笑顔で別の道を歩いていく。
大学に進む高校生、もしくは就職する高校生・大学生をイメージしているのだろうか。
地味な曲なので影が薄く、あまり言及もされない曲だが、じっくりと聞くと良い曲である。


「TM NETWORK play SPEEDWAY and TK Hits!!」では、「SPEEDWAY」の歌入りの曲はほぼ演奏されたが、この曲だけはセットリストから外され、以後もTMのライブで演奏されることはなかった。
ただ2020/2/6、ウツのソロツアー「Dragon The Carnival」追加公演(中野サンプラザ)で、1度だけ演奏されている。
なお把握はしていないが、もしかしたら木根ソロで演奏されたことはあるかもしれない。


以上6曲およびシングル2曲が本アルバムの歌入りの曲だが、他に9~11曲目には、小室のインスト曲が収録されている。
「Easy Listening」も最後の3曲はインストか準インスト曲が並んでいたが、それと同様の構成である。


9曲目「Electric Music」は、特徴のあるキーボードを次々と登場させるという構成を取った。
色々なシンセの音出しをしたことをきっかけに作った曲だった。
小室としては、以前Jean Michel Jarreと共演した経験も影響したという。


この曲では、TM再始動のきっかけが「楽器フェア」になることも意識したという。
一人楽器フェアとでもいうべきだろうか。
なおこの曲はライブSEも含めて、これまでライブで一度も使われたことがない。


11曲目「Malibu」は、かつて小室が住んでいたロスの地名から採られた曲名である。
小室がマリブの邸宅のことを思って曲にしたものという。
小室にとってこの邸宅は、プロデューサーとして栄華を極めた90年代後半の頃の象徴でもあるのだろう。
重々しいプログレ風味の曲で、小室はマニアックだがやりたいことをやったと言っている。


この曲はもともとコンサートのオープニングに流れる曲という構想だったが、実際に「TM NETWORK -REMASTER-」武道館公演では、オープニングSEで使われた。
「SPEEDWAY and TK Hits!!」では、ツアー後半からセットリストに加えられている。
さらに2010年代のTM30周年関連ライブでは、なぜかSEとして頻繁に用いられた。
小室も好きな曲なのかもしれない。


最後に取り上げるのが、10曲目の「You Can Find」である。
これは作詞・作曲小室哲哉となっており、実際に歌詞カードには歌詞も出ているが、歌は入っていない。
それはこの曲に関する少々特殊な事情がある。


レコーディングも終盤の10/24(本来の締切を過ぎていた頃)、小室は木根に阿部晴彦の話をした。
小室・木根と同世代の音楽仲間で、1979年にいち早くプロデビューを果たしたが、事故で早世してしまったことは、以前述べたことがある。


小室はこの時、かつて阿部に頼まれて作詞したことを言い出した。
小室は作詞の作業をする中で、自分の作詞の歴史の始まりとして、この件を思い出したのだろう。
小室が19歳か20歳の頃というから、1978~79年頃、ギズモに所属していた頃のことである。


そして小室は木根に相談した。
当時阿部に渡した歌詞に付けた曲のテープは残っていないだろうか?と。
当時の音楽仲間と一番つながっているのは木根だったから、関係者を通じて探してほしいというお願いだった。
木根は小室が阿部のために作詞していた事実自体、この時に知ったらしい。


小室のお願いはかなり無理筋に見える。
しかもレコーディングの最終締切だった11月1日まで、あと1週間しかない。
しかし木根は友人を介してテープの行方を捜した。
特に頼りになったのが、中学校時代に阿部とフォークデュオを組んでいた内田好美だった。
内田はSPEEDWAY前身のフリースペースのギタリストでもあった。
木根が内田にテープ捜索を依頼したところ、内田は友人を通じて親身に探してくれたという。


結果として問題のテープは見つからなかったが、阿部の姉の連絡先は確認できた。
木根は連絡を取り、遺品を借り受けることをお願いして承諾を受け、10/27に受け取りにいった。
この日は「楽器フェア」リハーサルの開始の日であり、レコーディングも進行中だった。
木根にとってはまことに多忙な一日だった。


その時受け取った遺品のテープや楽譜は、紙袋一つだけだった。
木根は将来を嘱望されたミュージシャンの残した音がこれだけなのかと、やりきれない思いになったという。
木根はこの遺品の中から、小室が書いた「You Can Find」の歌詞を探し当てた。
歌詞の内容は、夢を目指して動く若者たちを描いたものである。
これを見た小室は、今とまったく同じことを言っているとコメントしている。


木根がその遺品を小室に見せたのは、おそらく受け取った翌日の10/28だろう。
(受け取った後はスタジオに戻らず帰宅して中を確認したという)
小室はこの歌詞を見た時、19歳の自分から怒られた気がしたとも言っており、心に来るものがあったのだろう。
小室にとってこの件は、レコーディングという形での自分の過去探しの旅を締めくくる出来事でもあったのだろう。


小室は歌詞を見ると、おもむろにスタジオのグランドピアノに向かい、即興で演奏を始めた。
このインプロビゼーションの音源が「SPEEDWAY」の10曲目として収録された「You Can Find」である。
小室としては、阿部へのレクイエムという意識だったらしい。
歌詞に合わせたメロディが付けられたわけではないが、30年前の「You Can Find」の歌詞は、当時の小室直筆の写真の形でライナーに掲載された。


この曲は2020年までステージ上で演奏されたことはないが、上記のような制作事情もあり、「SPEEDWAY」収録曲の中では独特の存在感を持っている。
「REMASTER」「SPEEDWAY and TK Hits!!」では、ライブ終演後のBGMとして使われた。


特に「楽器フェア」に相当する「REMASTER」パシフィコ横浜公演(11/2・3)で流された時点では、「You Can Find」はまだスタジオでの収録から1週間も経っていなかった。
観客はこの曲が何なのか分からなかったが、多くの者は最後まで会場でこれを聞いた上で、拍手してから退場した。
この時に関しては、このBGMまでで一つのライブだったのだと思う。

SPEEDWAY - TM NETWORK
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この記事へのコメント

tak
2021年02月15日 00:53
シンクラヴィアの件は、もしかしたら Gorilla のNewYorkレコーディングのときかもしれませんね。
こちらに Nile Rodgers のインタヴューがあるのですが、1984年の Madonna の Material Girl の時にはすでに使っていたと答えています。(真ん中ぐらいなのでSynclavierで検索してもらえるといいかも)
https://www.arpjournal.com/asarpwp/interview-with-nile-rodgers/
青い惑星の愚か者
2021年02月15日 19:12
ご意見ありがとうございました。
私もNYという場所から、小室さんがナイルのシンクラヴィアを見たのが1986年である可能性は、当初頭をよぎりました。おっしゃる通り、ナイルのシンクラヴィアの導入はかなり早いみたいですし。

ただ私がその時点でこの考えを採らなかったのは、ナイルのスタジオでシンクラヴィアを見たという小室さんの発言から、小室さんが本人と会ってその作業を見たのかと思いこんでいたことがあります。
これを1986年とする場合、一つはその時のNY渡航は1週間程度なので、そんなに濃い出来事が起こるほど時間的余裕があるとは思えなかったこと、一つはEPICをクビになるスレスレの売れないアジアのミュージシャンがナイルに面会なんてあり得ないだろ思ったため、1986年説は除外しました。

しかし小室さんはDRESSのプロモーションでナイルの話をする時も、面識があるような口ぶりではありませんでした(最初はリプロダクションの依頼を断られそうだったけど、KISS YOUのPVを送ったら気に入って応じてくれたとか言っていましたから、それまでTMなんて知らなかった可能性が高い)。
小室さんが日本でシンクラヴィアを見たのは1988年8月、リプロダクションの依頼をしたのは10月なので、もしもナイルと会った時に初めてシンクラヴィアを見たのならば、このタイミングでナイルと面識がないことはあり得ないことになります。
そもそも小室さんもそんな大物と会っていたら、絶対自慢するでしょうし。

よって小室さんがナイルと会っていたという前提自体が誤っていたことになり、小室さんが先日のニコ生で言っていたのは、文字通りナイルのシンクラヴィアを管理しているスタジオを訪れた、ということに過ぎないと考えた方が良いように思い直しました。
小室さんは、NYのスタジオに行って、エンジニアがシンクラヴィアを使っているところを見たということになるでしょう。

その場合にもっとも自然なのは、小室さんたちがそのスタジオでレコーディングをしていたという考えです(シンクラヴィアを使っていたのは同時期に別室でレコーディングをしていた別ミュージシャン?)。
ならば1987年のロスや1988年のロンドンではなく、やはり1986年なのかなあと思うようになりました。

もっともこの考えの場合、Gorillaのレコーディングを行なったスタジオでナイルのシンクラヴィアが管理されていたことになります。
CDのライナーによれば、TMが使ったNYのスタジオは、STUDIO 221, Media SOUNDと、SORCERER SOUNDの2つだったそうですが、当時ナイルのシンクラヴィアはここに置かれていたのか確認したいところです。
もっとも場合によっては動かすこともあったかもしれませんけど。

あと1986年のTMのNYレコーディングは、アメリカ人のコーラスを入れることとCome on Let's Danceのミキシングを行なうことが主な目的だったそうですが、コーラスの一人カーティス・キングはパワーステーションやデヴィッド・ボウイとの絡みがあり、ミキシングエンジニアのDac Doughertyはマドンナの作品に関わったそうなので、人脈的にはいかにもナイル・ロジャーズ周辺の感じはします。

長文になりましたが、以上が私の現時点での考えです。
ご意見などありましたら、よろしくお願いします。
2021年02月15日 20:50
ジャケット裏で飛んでいる飛魚みたいな物体は所謂オーパーツとして有名な黄金スペースシャトル(コロンビアのシヌー地方の古代遺跡から発掘された、飛行機や宇宙往還機を思わせる黄金細工のこと)らしいです。
このアルバムも先行シングルWelcome Back 2と同じくTSUTAYA、HMV、タワレコ、新星堂で購入特典として各店で絵柄の異なるステッカーが配布されていました。
ジャケットイラストのレイアウトが微妙に異なるだけの物なんですが、武道館で購入したらB2サイズのポスターが貰えました。
remasterの武道館公演はアルバムが発売前で予約販売という形で送料を余計に取られた記憶があります。
しかしこのイラスト、美化しすぎと言うか…ぶっちゃけウツが京本政樹さんに見えて仕方ありません。

Actionは歌詞から小室さんの悲しみと苦しみが溢れ出ていますが、今でも好きな曲です。
この曲が先行シングルだったら少しは評価も違っただろうになぁ…と当時はよく思いました。
しかし全く同時期に発売されたB'zのアルバムタイトルが「ACTION」だったのは、なんとも皮肉というか、何か因縁みたいなモノを感じましたね…。
やまびこ
2021年02月16日 05:25
こんにちは。更新を有難うございます。先日のニコ生は、所々見ました。小室さんは非常に元気そうだったのが嬉しかったです。QUITツアーの横須賀公演直後にヤフー動画に出演した時のような調子の良さを感じました。

今回の「SPEEDWAY」については、私にとっては最も存在感が薄い作品です。が、「ACTION」だけは好きでした。歌詞の中身までは気にしていなかったのですが、今回の記事を読むと、Incubation Period の2曲目にこの曲を持ってきたのは、当時の先生の意志が多分にあったのではないかと感じました。あのライブは、二日間とも1曲目は地球に降り立つイメージの選曲だったと記憶しています。そして、2曲目が、その後の30周年に向かう活動に向けた先生の意志だったのではないかと感じました。

残念ながら、商品化された映像では感じ取れませんが、会場では「Action」が始まった時はかなりの歓声が上がったような記憶があります。

先日の小室さんの様子を見ると、もう一度「金色の夢」を見れるチャンスがあるのではないかと期待できるような気がしました。
たーぼ
2021年02月16日 23:56
少し気になって調べてみましたが、こちらのインタビューではナイル・ロジャースが86年ごろにメインに使っていたのはNYのSkyline Studiosで、Synclavierも使っていたと思われます。https://www.muzines.co.uk/articles/nile-style/6821 86年にTKがここを訪問した記録はネット上では見当たらず、しかしDEBFのミックスにSkyline Studiosを使っているようなので近い年代で繋がりはあるわけですが、うーん。お役に立たないコメントでスミマセン。
艦長
2021年02月18日 09:39
※惑星さんすみません、先日私が投稿した内容は誤りが多いため、削除のうえこちらを採用願います。

今回のデジBOXはいつものソニー商法なのに、小室さんがそのプロモーションを名目にニコ生に出るとは思いませんでした。
また、インスタのアカウント2つの動きもこれに連動して、胡散臭いアート系新アカが格下げ(?)され、休眠中だった元アカでランホラリミックスを披露するなど、ここにきて急に活動が活発化しているようでうれしいです。
もしかして、アート系活動に何らかの誤算が生じ、メジャー復帰を模索する中で死に体のavexではなくソニーから声がかかっているとか?
昨年のラジオからニコ生に至る動きはTM再開の観測気球にも思えてきます。それこそ希望的観測かもしれませんが、ファンとしてはこのままTMやソロ(ランホラリミックス含む何らかのリリース)を期待せずにはいられません。

そして本編のSPEEDWAY、当時はWB2のクセの強さ(特にサビの「back」の譜割りの気持ち悪さ)や、未来を提示してきたTMがデビュー前に遡るという後ろ向きなコンセプト、暗い歌詞、地味なサウンド等々もあって、あまり聴いていなかったのですが、ここ数年あらためて聴き直すと実に味があっていいですね。
(バックチューは相変わらず苦手ですが…)

制作期間や費用の問題で地味な作品にせざるを得なかった面もあるのでしょうけど、結果としてほとんど3人だけの力で、丹精込めて作り上げた作品になったと思います。
いつもは小室色が強い中、今作は木根さんの佳曲も多く配され、バンドらしい手触りが感じられます。この3人だからこそできたアルバムという印象です。
当時の小室さんの病んだ歌詞を、ウツが歌うとすんなり聴けますし。やはりすごいですね、TMは。
新規ファンにはオススメできないアルバムですが、古参ファンにとっては貴重な1枚かと思います。
青い惑星の愚か者
2021年02月21日 14:24
>秀さん
黄金スペースシャトルについては存じ上げておりませんでした。
本文に加筆しておきます。ありがとうございます。
TMが宇宙から来たことを暗示しているわけですね。

SPEEDWAYのジャケットは、私もなんじゃこりゃって思いました。
この頃の3人はまだ若く見えたので、写真で良かったんじゃないかなあと思いますが、その後のCAROL2につなげるつもりだったようなので仕方ないですね。


>やまびこさん
小室さん、何かしたそうな感じであふれていましたね。
まずは元気になって良かったと思います。
ACTIONは評価する人が多いですね。
前向きな曲が代表曲で良かったです。
毎回Pride in the Windを聴くのもつらいですしね…
Incubation Periodでは、ACTIONの時は周りが静かでした。
私が会場の一番後ろ当たりで、FC会員などがいないライトファン中心のエリアだったからかもしれません。
ACTIONは、もう一回ライブで聞いてみたいです。


>艦長さん
一回目の投稿は削除しておきました。
小室さんの今の動きが、今後良い方向につながっていくと良いですね。
多分今何かをしようとしているんだとは思います。

バックチューの譜割りは変ですよね。
発音がbaktuではなくbakkutuになっています。
これはウツのせいではなく小室さんの歌詞のせいですが。
私は曲としてはACTION、歌詞はDIVINGが好きです。
多分一般的に一番聞かれていないアルバムと思うので、一番発見があるかと思います。どうぞ聞き返してください。
青い惑星の愚か者
2021年02月21日 14:28
>たーぼさん
おお、調査ありがとうございます。
やはり直接のつながりは証明が難しそうですね。
本件については、小室さんが見学の時間を作った可能性や、実際に見たというよりはスタッフから伝聞で聞いただけの可能性など、色々考えられると思います。
あくまでもトークの中で軽く話しただけのことですしね。
ただ日向さんに会う以前からシンクラヴィアを意識していたということは重要な話かなと思います。
ジルラココ
2021年02月23日 15:08
確かMy spaceで3人が「TMのアルバムで2番目に好き」と言っていた記憶があります。
経済的な問題なのか、やる気の問題なのか、やりたいことが見当たらないからなのか、随分と簡素な音楽だなあ、と思った記憶があります。
よく言えば手作り感があるし、悪く言えばデモテープみたいなアルバムだな、と。

個人的にはすごく好きなアルバムです。
40歳超えていつまでも「ファンタジー」や「金色の夢」ではなく、「リアルな自分たちの心情」「大人へのメッセージ」を込めたアルバムだと思います。
「DIVING」「RED CARPET」が好きですが、特に「ACTION」は、リリースから10年以上経った今でも、自分の心の支えになっています。
「もう一度頑張ろう」「最後にもう一度やりきろう」というときの自分の支えに。

ところで、活動再開にあたってMy spaceへ小室さんが、「ある方からの素敵な誘いがあって活動再開することにした」と言うような書き込みをされていた
青い惑星の愚か者
2021年03月07日 02:35
SPEEDWAYは売上は振るいませんでしたが、メンバーは結構思い入れがあるみたいですね。
逮捕前にこういう作品を作っておけたのは良かったのかなと思います。

「ある方からの〜」は覚えがないですね。
iTunesでSPEEDWAYの楽曲を聞いたこととは別の理由ということで注目されますが、一体誰のことなんでしょうね。

ジルラココ
2021年04月10日 12:50
管理人さま

「ある人からの」というのは、確かに何かで小室さんが言っていました。
この時期に「みゅーじん」以外の映像で小室さんを見た記憶はなく、また雑誌などでTMの記事を見た記憶もないので、My space上のコメントかなと思ったのですが、違うかもしれません。
同時期に「iTunesという黒船到来」「iTunesでSpeedwayを聞いて〜」という話も目にしているので、これらiTunesがらみのきっかけのエピソードと「ある人からの〜」というのは別のきっかけエピソードとして記憶していました。

当時は、ウツから楽器フェアの話が来たことかなと思っていて、
このブログを拝見し出してからは、借金取りとか木村氏など怪しい人々の取り立てにあったことなのかなと思ったりもしていました。

つまらないことにこだわって申し訳ありませんが、気になって……
小室さんがまた前を向くようなきっかけを得たエピソードとして、真相を知りたいとずっと思っていました。

話は変わってライナーノーツのことですが、シングルでは『NETWORK TM』にも付いていた記憶があります(CDを実家に置いてしまったので確認できていません)。
例の藤井氏のものだったので大して読まなかったのですが、「SCREEN OF LIFE」の最後の音は心臓の鼓動なんだとか、書いてあったような……
青い惑星の愚か者
2021年04月14日 20:51
興味深い情報ありがとうございます。
全然つまらないことじゃなくて、私も気になっています。
どこかにMySpaceのログないかな…

小室さんのMySpaceは、私も当時ログを取っていなくて、断片的にしか内容を把握していないんですよ。
MySpaceていつのまにか廃墟SNSに成り果てて、昔のが全然読めませんよね…。
そういやMySpaceといえば、Welcome Back 2のジャケのコンセプトを当てたら小室からスペシャルプレゼント、みたいな書き込みもありましたね(そのまま放置で終わったと思いますが)。

ライナーについてのご指摘、ありがとうございます。
そうです、NETWORK TMについていました。
全然無価値な内容だったので忘れていました。
該当箇所直しておきますね!
ジルラココ
2021年05月09日 18:18
当時どのファンクラブにも入っていなかった私にとって、My Spaceと「みゅーじん」は貴重な情報源でした。
小室さんはこの頃から、2012年以後もそうであるように、SNSにいち早く参戦しては、中途半端に辞めていくんですよね……
rojamで中途半端に終わった先行配信の件もあり、マイスペースでのTMやTKCOMの配信の時も、「あーまたすぐ終わるんだろうな」と思いながら見ていました。

ところで、当時の私は94年以後の小室さんのスタジオや事務所やレーベルの名前を追いかけるのがなんだか好きだったんですが、
この頃はTKCOMという名前がやたら使われ出したのを知り、「メジャーレコード会社じゃないところからの配信」という点ではrojamとおんなじじゃないかと思い、また同じこと繰り返してるなーと冷めた目で見てしまっていました。

2009年以後はavex内のa nineに所属していたと思うのですが、引退後はMUSIC DESIGNなるところに所属し、今はどこなんでしょう?
「RUNNING〜」はSONY MUSIC DIRECTだから、TMや小室さんの企画ベストなど中年向け復刻版を出してるところですよね。
今後どういう活動を考えているのか、興味津々です。

ちなみに、私は仕事でかなり若い人を車に乗せるんですが、その際TMをかけると、「ACTION」と「DIVING」は好評で、「誰の曲?」とか「最近の?」と時々聞かれます。
countdown japanへの参加の際も思いましたが、若い世代にもTMがアピールできるチャンスはまだまだある、と思います。
青い惑星の愚か者
2021年05月23日 03:24
小室さんは熱しやすく冷めやすい人の典型ですからねえ…
この頃はSNSメディアでいろんなのがうようよ出てきた時期で、TMに限らずどのメディアを見れば良いのか分からず、私は当時非常に面倒な思いを感じていました。
それにしてもMySpaceの凋落は早かったと思います。

SPEEDWAYみたいな音は、昔「最新」の音を目指したものよりも普遍的な感じがして、かえって今も聞けるのかもしれないですね。
逆にDRESSとかEXPOの方が時代を感じてしまうかもしれません。

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