2-5 メディア出演(1986年前半)

1986年のメンバーの風貌は、
決して「Gorilla」のジャケットの如き姿だったわけではない
どちらかというと、「Twinkle Night」の雰囲気に近く、
特に小室・木根は基本的に1985年と大きく変わるところはない


大きく変わったのはウツで、
「Come on Let's Dance」のPVで髪を切ったため、
特に春頃のTV出演では、
ショートヘアの珍しい姿を見ることが出来る


1985年も1984年よりはかなりTV出演頻度は増したが、
1986年にも積極的に地方回りをして、アルバムとツアーの宣伝に努めた
「Gorilla」発売直後に全国ツアーが組まれていたため、
アルバム完成後、ツアー準備中の4月下旬から5月上旬を中心に全国を回った
「Childhood's End」の時と比べ、かなり時間の余裕は無かったものと思う


メディアでもTM NETWORKへの注目が高まった頃であり、
出演依頼も増えただろう
ライブパフォーマンスをアピールするために、
スタジオライブが多いこともこの時期の特徴である


翌1987年春になると、TMが本格的にブレイクを果たし、
「ザ・ベストテン」「夜のヒットスタジオDX」「Music Station」など、
全国区のメジャー番組の常連になるが、一方で地方局の出演は減少する
出演しても曲の演奏をすることはほとんどなくなり、
ツアー中の楽屋でのインタビューが中心となる
それに対してブレイク前のこの時期には、
地方局限定のレア映像がかなりたくさん眠っている


ここでは1986年4月~7月頃のTV出演で、曲を演奏したものを挙げておこう
ただしトークの他は、「Come on Let's Dance」等のPVや「Dragon The Festival Tour」のライブ映像を放映するだけのケースも多かった
(なお8月以降については、「2-9 Girl」で挙げる)


・1986/4/12 「Sound Club 1700」(北海道)
 「You Can Dance」「Nervous」「Come on Let's Dance」
・1986/4/26 「SATAMAGA」(秋田)
 「Come on Let's Dance」
・1986/4/30 「Music Shot Gun」(岡山)
 「You Can Dance」「Your Song」「1974」
 「Come on Let's Dance」「Nervous」

・1986/5  「POP NIGHT」(金沢) *収録は4/20
 「Nervous」
・1986/5/7 「とんでもスーパースペシャル」(熊本)
 「Dragon The Festival」「You Can Dance」「Your Song」
 「1974」「Nervous」「Come on Let's Dance」

・1986/5/17 「JanJanサタデー」(静岡)
 「Come on Let's Dance」
・1986/7/12  「Music Cosmo」(青森)
 「Come on Let's Dance」


なお以上の他に、内容も番組名も不明だが、
5/9には長崎の番組でライブパフォーマンスを披露したらしい


この頃は30分程度の出演時間を取って数曲を演奏することもあった
融通の利く地方局ならではである
特に「とんでもスーパースペシャル」(すごいタイトル)と、
「Music Shot Gun」は、
ミニライブの形を取っており、大変貴重である
他の出演例も、「Jan Janサタデー」以外は観客を入れて生演奏しており、
ライブ感覚が濃い演奏を楽しみことができる


この頃のTV演奏では、オケにアレンジが加えられている
メンバーのパフォーマンスも含め、ツアーとは異なる演出も散見する
番組が違ってもアレンジ・パフォーマンスはほぼ同じなので、
TV演奏用に作った音源だろう
毎回サポートメンバーをそろえるわけにもいかないので、
最小限の人数で演奏できるように、
自動演奏中心にアレンジしてあるのだろう


この頃の3人の服装は、
ウツは青、小室はベージュのジャケットを羽織り、
木根は迷彩色のYシャツを着ていることが多い
演奏する場合は必ずこの衣装なので、
TV用に用意していたものと思われる


以下では演奏曲数がもっとも多い「とんでもスーパースペシャル」を例にとって、
各曲について触れてみよう
ちなみに他の出演事例でも、パフォーマンス内容はほとんど同じである


一曲目は「Dragon The Festival」
「Dragon The Festival Tour」と同じ始まり方だ
最初にサンプリングボイスが鳴り響いた後、
長いイントロや間奏も全部演奏している
ツアーオープニングでの木根の妙な舞いはないが、
ウツの振りは同じである
間奏では木根がいかにも弾いていないギターを持って動き回り、
会場を盛り上げる
アウトロは「Round&RoRoRoRoRoRo…」のサンプリングボイスでカットアウト


「短い時間だけどね、せっかくこうやって、けっこういっぱい来てくれたんでね、今日はこう、ライブって言う形よりも、ディスコっぽくね、もう、ソウルトレインじゃないけど…」
と、ウツのMC
当時ディスコを意識していたことが分かる


「You Can Dance」
木根がギターを持って下にうつむき加減になり、ウツの前に立つ
イントロとともに、ウツが木根を馬飛びで飛び越す
あとはウツが踊る回る踊る踊るという感じで、激しく動き回る
間奏ではウツと木根が並んで体を動かす場面もある
この番組では、カットアウトとともにメンバーが動きを止めて終わるが、
ウツが木根に回し蹴りをして、
木根がかわして終わるというパターンもある


「Sound Club 1700」より



「Your Song」はショートバージョンとはいえ、
ライブで生演奏されたのはこれが最初なので、
貴重な映像である
「Only Your Song」「Close Your Eyes Till The Morning~」の部分は、
木根が担当している
ただウツと比べると、やはり声量の面で物足りない
CDでは間奏に当たる部分がこのライブではアウトロになっている
アウトロではウツと木根が並んで一緒に動いている


「1974」は、いつもの壮絶なライブバージョンではなく、
ここではオリジナルバージョンである
終了前のTMのライブで、
オリジナルの「1974」を聞けるのは実は割と珍しい
(アウトロにはライブバージョンが入っているが)


この後、「Passenger」のイントロが入る
ウツが「フッフー」と雄たけびを上げて、手拍子をして観客を煽る
このイントロはオリジナルバージョンではなく、
「Fanks Dyna-Mix」以降に使われるライブバージョンである
すでにこの時点でライブ版のイントロが出来上がっていたらしい


「Passenger」イントロから「Nervous」
このライブが行なわれた時点で「Gorilla」は未発売だから、
この二曲は観客からすれば初体験ということになる
肘を肩に水平に構えて体を揺らすFANKS期お決まりの「Nervous」の振りは、
すでにこの時点で出来上がっていたようだ
なおAメロの部分では、オリジナルにはない声のSEが入っている


ウツのMC
「どうもありがとう。十分踊ってもらったよな。まだ足りない? それじゃ、それはとりあえず、7月12日、TMがまた来るから、その時また一緒に踊ろう。それじゃ最後に、4月21日発売、「Come on Let's Dance」!」


ここで気になるのは、「7月12日、TMがまた来る」と言っていることである
一見ツアー「FANKS DYNA-MIX」のことかと思われるが、
7月12日にはツアーが入っていない
そもそも「とんでもスーパースペシャル」が放送された熊本は、
ツアー日程に入っていなかった
(場所がもっとも近いのは6/17福岡郵便貯金会館公演)
あるいは7月12日に、テレビかラジオの企画で、
ツアーとは別のミニライブが企画されていたのだろうか


最後の曲は「Come on Let's Dance」
イントロで木根がロボット風のパントマイム
これは「Fanks Dyna-Mix」で、
パントマイムパフォーマンスとして結実する


ウツは会場を指差して踊る
この指差しのパフォーマンスは意味がよく分からないが、
この頃のライブでよく行なわれた
イントロや間奏では、小室がアドリブで、
「Come on Come on…」サンプリングボイスを入れる
「Fanks Dyna-Mix」でも、同様のサンプリングボイスが入る


サビの部分では、ウツと木根が胸のあたりで右手を構えて観客を煽る
「Fanks Dyna-Mix」でもこの振りは行なわれた
最後はウツ・木根が会場を指差して終わる
サンプリングボイスが「Come on Come on Come on…」と、余韻を残す


このライブで一つ指摘するとすれば、
振りなどのパフォーマンスが豊富な点だろう
「Dragon The Festival Tour」の頃には、
これほど熱いパフォーマンスはなかった
FANKSを打ち出した彼らは、
イメージチェンジを成功させるためにも、
ライブでいかに見せるかという点を、
必死に考えたに違いない


すでに述べたように、
「Fanks Dyna-Mix」「Gorilla」リリース直後の開始である
レコーディング直後か同時に、ライブの計画も進めていたに違いない
繰り返しになるが、この時から彼らの活動はライブを前提としたものとなるのである


なおラジオ出演については、
「Fanks Dyna-Mix」の音源を放送したり、
「Fanks Dyna-Mix」と同アレンジでミニライブを行なったりしている
これについては、次章で触れることにする

(2007/1/31執筆 2008/10/13、2017/1/27、2019/7/31加筆)


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