4-1 天と地と(Single)

4月に入ったらすぐに更新しようと思っていたのですが、
帰国したら色々な用事がたまっていて、
なかなか時間が取れませんでした
そんなこんなで一ヶ月ぶりの更新…(^^;


それはともかく今日からは、
いよいよ9ヵ月ぶり(汗)に通常更新を再開します
もはや前回の通常記事を覚えている方もいらっしゃらないでしょうが、
前回(2008/7/14)は1990年1月「Digitalian is eating breakfast tour」まで終わりました
今回から始まる第四部は、いよいよ1990年代ということになります
具体的にはEXPO期までとなりますが、
つまりTMがまともに活動していた最後の時期です


初めは25周年ライブと並行して書ければ…と思っていましたが、
そういう心配も不要になったので(苦笑)、
マイペースで書いていきます
とはいっても、昔の通りに週一回の更新を目指すつもりですが
…遅れたらごめんなさい


あと今の話題も少しだけ…
とは言っても特に新しい話題があるわけでもないので、
乏しい話題をまとめてみますね

・4/18宇都宮隆・木根尚登「EXPO Folk Pavilion -Revival-」追加公演スタート(~5/4)
・4/22トリビュートアルバム「We Love TM NETWORK」リリース
・4/23小室哲哉第三回公判


まず「Folk Pavilion」については、
今日Tokyo FMでウツと木根さんが宣伝のために出演したそうですね
(聞いてませんけど)
気がついたらスタートまであと一週間となりました
私もある親切な方のおかげで行けることになりました
最後の東京公演のみ参加なので、あまり速報にはなりませんが、
簡単なレポートはしようと思います


「We Love TM NETWORK」は、
特設サイトも順調に盛り上がっている感じです
先行配信分も全曲アップが終わりました
「1974」「パノラマジック」「Wild Heaven」「Here, There & Everywhere」「Still Love Her」「Time To Count Down」を、各1分程度を無料試聴できます
全曲さわやかなハウスっぽいアレンジになっています


よく言えば統一感があるとも、悪く言えば単調ともいえますし、
人によって好き嫌いもありそうですが、
まあこういうのもありかなとは思います
他人だからこそできる思い切ったアレンジというか、
小室さんならこうならないだろうと思います
関心のある方は、試聴だけでもどうぞ


第三回公判は…まあ、今まで通りチェックしようと思います
どうなるんだろう
いよいよ結審ということで、当人でもないのにドキドキしてきました


さて、前置きが長くなりましたが、
いよいよ第四部スタートします

------------------------------------------------
「天と地と~Heaven and Earth~」は小室哲哉の4thソロシングルで、
1990/4/21にリリースされた
ジャケットは白地に世界地図の柄のTシャツを着た小室の写真である
先行する3枚のシングルと同様に、
「TK」のロゴもジャケットに入っている





このシングルは小室が音楽を担当した映画のメインテーマとして、
映画のタイトル「天と地と」という曲名でリリースされた
そのためジャケットの裏には、鎧武者の写真がついている


ただ6/23の映画公開前後から、別バージョンのジャケットも発売されたらしい
私は見たことが無いが、本記事コメント欄の方々の情報を見るに、
鎧武者が表面、戦闘シーンが裏面になっているという
発売直後は小室ファン、映画公開前後は映画観客をターゲットに絞ったのだろうか


この曲はテレビの映画CMでも使われたが、
実は映画では使われていない
テーマソングというよりも、イメージソングと言った方が正確だろう
ボーカルを聞いた角川春樹監督か誰かが、
理由をつけて外してしまったのだろうか


ただし映画公開前、
1990/4/20に日本テレビで放映された「天と地と~黎明編」では、
「天と地と」が使われたらしい


小室と映画の関係については、
サウンドトラック「天と地と」のところで触れることにして、
ここではシングルの内容についてのみ触れることにしよう


このシングルは、チャートでは最高位4位に終わった
それまでのシングルが1位・2位を取ったことを考えると、
振るわない結果だったようにも見える
しかし実は一週目の売上は4.6万枚で、
1位を取った「Running To Horizon」「Gravity of Love」の5万枚と大差なく、
「Christmas Chorus」の4.1万枚より多い


この週は1・2位にPrincess Princess「Oh! Yeah!」(年間5位)と、
X「Weekend」が初登場したから、
チャート運が無かったというべきだろう
また米米Club「浪漫飛行」(年間2位)も3位に入っていた


むしろ総合売上で見た場合、このシングルは21.1万枚で、
小室作品中で最大の売上を出した
1990年の年間55位であるが、
これも小室ソロシングルで一番の記録である


角川映画絡みで言えば、
意外なことにTM NETWORKの「Seven Days War」の売上とほぼ同じである
前の3枚のソロシングルが2~3週の間隔でリリースされたため、
個別の売上は低くならざるをえなかったということもあるが、
映画タイアップの効果も大きかったと見るべきだろう


この曲が出来上がったのは12月頃だったという
「Digitalian is eating breakfast tour」開始(12/16)の直前だろうか
ツアーで演奏されなかったのは、
ライブ音源作成に間に合わなかったためだろうが、
もう少し早くできていれば演奏されたのだろうか
この曲はこれまで生で歌われた機会が少ないため、残念である


曲は映画の内容(時代劇)を反映して、和の雰囲気を出している
イントロからして、川のせせらぎの音である
歌はバラード的な、聞かせる作りである
小室自身も言っているが、
「Never Cry For Me」に近い雰囲気である
曲の長さは6分21秒で、シングルとしてはかなり長い


この曲はなんとなくピアノで遊んでいたら、
頭から終りまでいっぺんに出来てしまったという
この頃の小室はメロディーの重要さをしばしば語っているが、
この曲は特にメロディーを軸に据えた曲である
小室には珍しいタイプの曲かもしれない
小室は、伴奏がなくても歌詞がついていれば、
童謡のように歌えると言っている


オケは控え目で、歌が前面に出ている
つまり、小室の歌唱力がそのまま耳に入ってくる
よって、小室の歌をじっくり聞かなければならない
小室の声に慣れていない者にとっては、
かなり抵抗のある曲でであろう


たとえばV2の「背徳の瞳」はオケが派手なだけに、
小室の声があっても、まだ曲の方に耳を向けることができるが、
「天と地と」は、かなりハードルが高いと思う
それだけに、タイアップがあったとはいえ、
小室ソロシングル最大の売上を記録したことは意外である


ただ歌はともかくとして、
曲自体は小室の新境地を開いたものと言っても良いと思う
シンクラヴィアというデジタル楽器を用いながら、
和風の雰囲気を作り出すことにチャレンジしたことは、
直前に「Digitalian」を冠したアルバムを発表していただけに、
結構なインパクトだった


おそらく小室にとって「Digitalian is eating breakfast」は、
それまでの自らの引き出しを駆使し、
それに日向大介の手で味付けをして作り上げた作品であり、
それだけに完成度の高い作品群を出すことが出来たのだろうが、
「天と地と」のような日本的世界は、
少なくとも既発表作品の中ではまったく試みられていなかった


サントラ版についての発言であるが、
小室は新しい引き出しができたと言っている
こうした作品は以後あまり作られなくなるが、
「Arashiyama」「Far Eastern Wind」シリーズなど、
2006~08年頃の小室は、和風の音に関心を示していた


デジタル楽器を使いながらデジタル的な要素を強調せず、
また勢いよりはメロディを重視した方向の曲作りは、
TM NETWORKの「The Point of Lovers' Night」にも通じる
この曲はサウンドトラック「天と地と」の作成中、
1990年1月にレコーディングされており、
時期の上でも「天と地と」に近接する


もちろん「The Point of Lovers' Night」のオケは、
和の雰囲気は皆無であり、
ギターを効かせたロック的な雰囲気が濃厚で、
「天と地と」とは相当な隔たりがある
だがこの前後のFANKS!! '89とハードロックの「Rhythm Red」という、
特徴的かつ対極的な音の間にあって、
一定の共通性は認めても良いだろう


歌詞は小室哲哉自身によるもので、
映画の舞台である400年前のことを考えて書いたものという
戦国時代にも現代にも、天と地はある
400年前の人が今の時代に生まれ変わっても、
この時代にも天と地があれば、そこで一つ救われる
恋愛であれ夢であれ、果たせなかった思いを、
400年の時を越えても成就してもらいたい、
という願いを込めた歌詞である
それを伝わりやすいラブソングの形で書いたという


抽象的過ぎて何を言いたいのかよくわからないが、
つまり「天と地と」とは、
戦国時代から現代に通じる普遍的な存在の象徴ということだろう
具体的な歌詞の内容は、
生まれ変わっても愛する人と結ばれたいというものである
小室は、「天と地と」登場人物の報われない恋を想定したとも言っている


現代と過去のつながりという点は、
「永遠に流れる河を 流れゆく水の音は 幾千の月日越え 響く耳元に…」
という冒頭の歌詞に見出すことができる
また生まれ変わっても云々というのは、
「愛を信じられる君が愛しくて 日々は過ぎ去ってもきっとめぐり会う」
というサビの部分に出ている


なおこのシングルにはオリジナルとともに、
カップリングとして「Movie Mix」も収録される
シングル以外では聞くことができないアレンジだったが、
2011年「TK Best Selection In EPIC Days」に収録された
(逆にこのベスト盤にはオリジナルバージョンは収録されていない)


オリジナルとの相違は、
「There will be always Heaven and Earth forever」という英語の歌詞が削られていることである
確かに時代劇のテーマソングに英語はないような気がする
しかもこの英語は「天と地とが存在するだろう」というだけで、
あまり意味がない
はじめから無くても良かったのではないかとも思う


英語詞の部分に相当する部分が長い間奏になっており、
ここはなかなか趣きがある
個人的にはこちらの方が好きな作りである


ただし「Movie Mix」と言っても、
映画で使われているわけではない
あるいは小室は映画用にこのテイクを作ったが、
採用されなかったのかもしれない


この曲は以前の3枚のシングルと異なり、PVが作成された
PVはビデオ「Digitalian is eating breakfast」に収録されている
映画のシーンのダイジェストが中心だが、
ところどころに小室の映像も織り交ぜている


気になるのは小室の顔色の悪さである
特に冒頭、立ち尽くす小室の映像には愕然とする
メイクと照明が悪いせいにも思えるが、
直後の「Rhythm Red」期における小室の異常な美形ぶりを考えるに、
このビデオを作ったスタッフには猛省を望みたい
(今頃どうしようもないが)
この頃のテレビ出演でも、ことごとく小室のメイクがキモイので、
おそらくこの頃のメイクの腕の問題ではなかろうか


「天と地と」リリース前後には小室のソロライブもTVでの演奏もなく、
したがって「天と地と」は生演奏される機会が無かった
ただ一年後の1991/4/20・21、
ソロライブ「THINK of EARTH」で演奏されている
また1990/12/1の イベント「YAMAHA EOS Party Tokyo Special」でも演奏されたことが知られる


1996/1/19・20に行なわれたライブ「tk-trap」では、
英語詞・黒人男性ボーカルによる「Heaven and Earth」が演奏された
サックスも入るなど、原曲とはアレンジも変わっているが、
何よりも迫力のあるボーカルで聞くと、この曲の本来の魅力が分かる
小室ボーカル版でイマイチだった方は、
機会があったら是非聞いてほしい


インストでの演奏は何度かあり、
TMのライブでは「Rhythm Red Tour」で演奏している
1997/11~12の中国ツアー「TK Presents Groove Museum」では、
「Speed TK-Remix」とともに演奏されたらしいが、見たことはない
2008/8/3「Shobiワンダーランド」でもピアノ演奏があったが、
おそらくこれが、逮捕前の小室哲哉最後のソロ演奏である


最近では、2015/12/18「Piano Biography」ヒルトン東京お台場公演で、
歌付きで演奏したことが確認できる
未確認だが、同時期の他のピアノコンサートでも演奏しているかもしれない

(2009/4/11執筆、2017/9/21加筆)


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この記事へのコメント

M
2009年04月11日 08:00
こんにちは。青い惑星の愚か者さん、おかえりなさい。出張のほうお疲れ様でございました。
用事も済ませつつ、ゆっくりしていただけたらと思います。
kaiesan
2009年04月12日 11:08
お帰りなさい 主さま~

ぼちぼち更新お待ちしておりますね^^
天と地とのPVは 確かに今見ても・・・あれ~?って印象が強いですね メイク云々もありますが
彼はやせ過ぎていましたから本来の姿なのでしょうけど・・ちょーっとあれは いただけませぬ
TWINKLE☆彡NIGHT
2009年04月12日 12:34
お帰りなさい♪&いよいよ更新スタートですね!
例の件はまた別途連絡するとして・・・
「天と地と」のPVは確かに「・・・」的なメイクですよね。(苦笑)
あと「tk-trap」はCD&video、共に持っているんですけど
また聴いてない&観ていない状態なので(え?)
さっそく棚から引っ張り出してチェックしようと思います☆彡
「天と地と」はワタシが”小室哲哉”という人物を
アイドル(コラ)目線からアーティスト目線で
観れるようになった記念すべき存在の曲。
特にサントラを聞いて驚愕したのを覚えているので
サントラについての更新が楽しみ~~v
GAUZE
2009年04月12日 22:53
お久しぶりです&出張お疲れ様でした。お仕事でお疲れの中、通常更新のスタート感謝です。「天と地と」懐かしいですね~。このシングル、記事内に掲載されたジャケットの他に小室さんの写真が無いジャケットがあるんですが(裏の兵士の写真が表になって裏が赤と黒の軍隊が乱闘している写真)、中古で買ったのでどういう経緯で発売されたのかいまだに?なんですよね。プロモ用でもないし・・・。謎です。
蒼い惑星の愚か者
2009年04月13日 04:51
>Mさん
お優しいお言葉、どうもありがとうございます
週一回程度の更新なら大丈夫なはずなので(墓穴?)、ぼちぼちやっていきます

>kaiesan
ご同意ありがとうございます
kaiesanならお持ちかと思うんですが、TVだとこの頃の5時SATマガジン出演の小室さんは、かなり落第点です
失敗したカールスモーキー石井みたいです
でも今確認したら、Ryu's Barの小室さんは普通にいけてたりしますね
メイクだけのせいじゃないのかな

>TWINKLE☆彡NIGHTさん
サントラは次回に書きますねー
tk-trapバージョンは是非聞いてみてください!
プロデューサー時代の小室さんの、数少ないミュージシャンとしてのライブだったと思っています

>GAUZEさん
ええ?? そんなジャケがあるんですか?
全然知りませんでした
アルバムジャケの話題は出ても、シングルだとなかなか話題にも上がらないし…
初回版とその後の版の違いとか、会場販売用の特別仕様とか… なんなんでしょうか
M
2009年04月13日 08:18
こんにちは。とんでもない。僕は蒼い惑星の愚か者さんの書かれる記事は言葉は好きです。
GAUZEさんのおっしゃっているCDジャケットは僕持ってますよ。おそらく蒼い惑星の愚か者さんの記事中にある
鎧武者というのは刀を振りかざしているような立ち回りで裏というか当時のCDジャケットの特徴なのか裏で開くような裏表紙(ややっこしくてすみません)側のジャケットにはやはりGAUZEさんのおっしゃるように赤と黒の合戦のような風景がぼんやりと横に拡がっているというか。そういうジャケットです。
kaiesan
2009年04月15日 06:21
レスありがとうございます。
Ryu's Barごらんいただけましたか?
あの番組のてっちゃんはいけてますよね
BARなのにソフトドリンク飲んでてでもタバコだけは吸っています。
ビジュアルテキにはいけてるんです
カメラマンとかその後の加工段階でかなりおかしくなってますよ きっと

あと、哲哉パーソナル写真集VisAge購入特典だった(?)
遠くロンドンから送られてくるという絵葉書の写真を
今見ると ご遠慮申し上げたいくらいイケてないですぅ
当時どんなのが届くのか楽しみにしてたのに
すっごい落胆したの思い出しました
ジョニー
2009年04月15日 12:31
どうも初めまして。初コメントです。
いつも楽しく閲覧させていただいております。

「天と地と」の小室さんの姿がないジャケットバージョン、私も持っております。
発売当時は小室バージョンで店頭に並んでいた記憶があるのですが、映画公開付近になってタイアップを意識したバージョンのジャケットに差し替わったのではないでしょうかね?
映画バージョンになってからは小室バージョンのジャケットが店頭に並んでいるところを見たころがありませんでしたので・・・。

それにしても、映画のメインテーマなのに曲が流れなくて、公開当時とてもショックでしたよ(笑)。
蒼い惑星の愚か者
2009年04月18日 06:30
>Mさん・ジョニーさん
どうやら別バージョンのジャケット、普通に市販されていたんですね
そんな商法やってたんですねぇ…
知らない情報ありがとうございました
こういうことがあるので、ブログ書くのはやめられません(笑
あと、小室さんの曲目当てで映画に行ったファンは結構いたみたいですけど、確かに歌が流れないのはショックでしょうねえ
ガンダムのビヨンドもかなりぞんざいな扱いでしたけど

>kaiesanさん
その絵葉書は見たこと無いですね
でもイケてないんですね(^^;
VisAgeといえば、表紙の小室王子もどうかと思います

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